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私の動物病院もそうですが、あなたの動物病院でも複数の診療サービスやペットアイテムを取り扱っているのではないでしょうか。

健康診断や予防診療、デンタルケア、シニアケアといった診療サービスから、フードやサプリメント、デンタル用品、シャンプーなどの商品まで、飼い主さんに提案できるものはたくさんあります。

では、商品やサービスは多ければ多いほどよいのでしょうか。

選択肢が豊富であることは飼い主さんにとってメリットになります。一方で、情報を一度にたくさん提示すると、「どれを選べばいいのか分からない」「結局何がおすすめなの?」と迷わせてしまう可能性もあります。

そこで知っておきたいのが、認知心理学で知られる「マジカルナンバー」です。

今回はマジカルナンバーの考え方をもとに、動物病院の商品や診療サービスを、飼い主さんに分かりやすく伝える方法について考えてみましょう。

獣医師であるあなたに求められる提案力については、以下の記事を参考にしてください。

関連記事:動物病院の経営者に求められる提案力とは

マジカルナンバー7±2とは

ハーバード大学の教授でもあったジョージ・ミラー氏は1956年に発表した論文で、この「マジカルナンバー7±2」を提唱しました。この論文でミラーは、人が一度に扱える情報量には限界があり、目安として「7±2」のチャンクが扱われることを示しました。情報の単位は「チャンク」で表され、何をもってひとつの情報とするかは、その時々によって変わります。しかし、マーケティングにマジカルナンバーを活かしたいときには、「メニューの種類」「商品の種類」をひとつのチャンクとして区切るのが一般的です。

現在では「4前後」という考え方も

その後、短期記憶やワーキングメモリに関する研究は進みました。

2001年には心理学者ネルソン・コーワンが、それまでの研究を再検討し、注意を向けながら一度に保持できる情報量は、条件によって3~5チャンク程度、平均すると4チャンクほどではないかと論じています。

もちろん、「人間は4つまでしか覚えられない」と単純化できるものではありません。

情報に慣れているか、意味のあるまとまりに整理されているか、長期記憶を利用できるかなどによって、扱える情報量は変わります。

それでも動物病院で飼い主さんへ商品やサービスを案内するときに、「一度にたくさん見せるより、理解しやすい単位に整理する」という考え方は参考になるでしょう。

飼い主さんが選びやすい商品数を意識しよう

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あなたは「ジャムの法則」というものをご存知でしょうか。ジャムを販売するときに、あまりに多くの種類のジャムを取り揃えていると消費者が迷ってしまい、かえって手に取ってもらいづらくなるという心理です。

ただし、その後の研究では、選択肢が多ければ必ず売れなくなるわけではないことも分かっています。

特に選択肢同士の違いが分かりにくかったり、比較する項目が多かったり、自分に何が必要なのか分からなかったりするときに、選択肢の多さが負担になりやすいと考えられています。

動物病院でも同じです。例えばデンタルケア商品が10種類並んでいて、それぞれの違いが分からなければ、飼い主さんは「結局どれを買えばいいの?」と迷ってしまいます。

問題なのは商品数そのものではなく、選びにくい状態になっていることなのです。闇雲に複数の商品をそろえるのではなく、厳選したものを5つ前後用意しておくと、飼い主さんにも覚えてもらいやすくなるでしょう。

コンテンツを整えれば5つ以上も記憶しやすくなる

いくらマジカルナンバーが重要だと言っても、サービスや商品などが5つ以下に収まりきらないこともありますよね。そのときにおすすめしたいのが「コンテンツ」の作成です。例えば、シャンプー、トリートメント、ブラシ、ペットフード魚味、ペットフード肉味、ペットトイ、サプリメントと7つのペットアイテムを販売したい時、いきなりこの7つを羅列して飼い主さんに勧めても、一発ではなかなか覚えてもらえません。

それも

  • 美容アイテム(シャンプー、トリートメント、ブラシ)
  • ペットフード(魚味、肉味)
  • 健康アイテム(サプリメント、ペットトイ)

とコンテンツを作って分類すると、覚えやすくなるのではないのでしょうか。このように情報を整理してあげることで、飼い主さんの記憶に残りやすくなります。

商品を覚えてもらうための工夫については、以下の記事を参考にしてください。

関連記事:商品を覚えてもらうためには何度も使い方を発信すること

あえて商品をランク付けしてみよう

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以前このブログでも紹介した、「松竹梅の法則」をご存知でしょうか。人は3つのランクのなかから真ん中のものを選ぶ傾向にあるという法則です。そのため、一番販売したいものを真ん中に置き、ランク設定をすると手に取ってもらいやすくなります。ただ一列に並べるよりも、あえてランクを付けることで記憶にもとどまりやすくなるのです。ぜひ今回紹介したマジカルナンバーの法則とともに活用してみてください。

松竹梅の法則については、以下の記事を参考にしてください。

関連記事:売上よりも利益に注目して経営戦略を練ろう

どんなに質の高い商品・サービスであっても、飼い主さんの記憶に留まらなければいつまで経っても覚えてもらえません。今回のブログで紹介したマジカルナンバーをはじめとする人間心理をうまく活用して、効果的な戦略を打ち出していきましょう。

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