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どのような業界であっても、営業職の人気は低いと聞いたことがあります。特にノルマが厳しい業界では、営業マンの移り変わりが激しく、常に求人を出している印象です。営業職は自らセールスをかけなければならず、消極的な人や人見知りの人にはハードルが高いと思われがちですよね。しかし、営業ほどうまくいった時に達成感を覚える仕事もそうないものです。「営業はきつい」という先入観を捨て、「目の前の人を救う」という気持ちで取り組めば営業活動は楽しくなってくるものです。今回はセールスに欠かせない自信の持ち方と、理想的なセールスの姿勢についてお話ししたいと思います。

なぜ営業マンは及び腰になってしまうのか

誰しもこれまでの人生で一度や二度は、しつこいセールスに会ってうんざりした覚えがあるでしょう。私も仕事やプライベートで、押しの強い営業担当者と関わる機会がしばしばあります。何度断っても食い下がってくる姿勢には、疲れを感じることもあります。

この記憶が残っていると、いざ自分が売る側の立場になったとき、「押し売りと思われるのがイヤだ」「しつこいセールスをかけると、かえって飼主さんが減るのではないか」と及び腰になりがちです。周りを見回しても、同じことを言う獣医師は少なくありません。

しかし、よく考えてみると、それは営業マンの姿勢に問題があるわけで、決して商品自体は悪くなかったりするのです。「もっと気分が良くなる会話をしてくれたら買ったのに…」と思ったことは、私もありました。

人は、本当に欲しいと思っている商品であれば、じっくり営業マンの話を聞くものですし、私自身も自ら商品への質問を投げかけて、コミュニケーションを取ることもあります。満足のいく商品を購入できたときには、紹介してくれた営業担当者に感謝をしているくらいです。

このように、営業マンは見方を変えれば良い商品を紹介してくれる、ありがたい存在なのです。今営業活動をためらっているあなたも、少し勇気を出して営業活動を始めてみましょう。まったく営業しなければ、いつまでたっても売り上げは伸びていきません。せっかく良い商品を取り入れていても、飼い主さんに紹介しなければ認知は広がらないです。動物病院の数が増加している今の時代にあって、獣医師によるセールスは必須と私は考えています。

自信を持つことと押し売りは全く違う

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積極的なセールス活動を展開するためには、まず自信を持つ必要があります。ここで勘違いしてはならないのは、自信があるからと言って飼い主さんへの押し売りはしないほうが良いということです。よく自信満々なセールスマンが、一方的にセールストークをまくしたてることがありますが、あまりおすすめできません。なぜなら、そのセールスマンは人の意見を無視して、自分の考えを一方的に押し付けようとしているからです。このようなタイプのセールスマンは、とにかく商品を売ることしか頭にない人が多いもの。セールスでは、口の上手さよりも、飼い主さんの話をしっかり聞き、適切な商品を紹介できる「気配り力」が求められるのです。

 

自信を持って堂々と飼い主さんに商品を紹介するためには、当然のことながら商品に対する深い知識と自信を求められます。どんなに営業が得意な人でも、自信が持てない商品を扱うとなると、セールストークもどこかぎこちなくなってしまうものです。そのため、まずは商品を熟知し、どこが魅力なのか、アピールポイントはどこにあるのかを考えましょう。会話が苦手な人でも、商品知識に自信があれば、それなりにスラスラ話せるようになるはずです。本当に良い商品であると知れば知るほど、「この商品がなければ飼い主さんはきっと後悔する」「この商品さえあれば飼い主さんの問題は必ず解決できる」といった使命感のようなものが生まれ、トークにも熱が入るようになります。

プラスアルファの情報を伝えると商品は売れやすい

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たとえ商品の説明がうまくできたとしても、それだけで飼い主さんが購入してくれるとは限りません。ネットで買おうとする人も、今の時代は多いかと思います。商品を今この場で購入してもらうためには、プラスアルファの情報を伝えると良いです。たとえば、「今ここで購入したら10%オフ」「限定〇個」など、いわゆる特典の効果は絶大です。「今この商品を購入しなければ、もしかしたらずっとこの課題に悩み続けるかもしれません」と飼い主さんの不安を少し煽るのも、時には必要だと思います。

セールス活動をスタッフ任せにしない

獣医師にありがちなのは、「受付や現場のスタッフが商品を紹介してくれるから、自分は診察だけしていればいい」といった姿勢です。しかし、私は獣医師本人がセールスを行うことに意義があると考えています。飼い主さんは自分のペットのことを一番理解してくれる獣医師の言葉に安心感を覚えて、商品購入に至るケースが多いものです。そのため、「自分が営業しなければだめなんだ」という意識を持って、積極的に飼い主さんに話しかけてみてください。来院数が多く、なかなか声をかけている時間がないということであれば、パンフレットを作ってみるのもひとつの手です。 

 

セールスは大変なイメージがありますが、有益な情報を与えられるセールスをすれば、飼い主さんから重宝されるようになります。商品を気に入ってもらえれば、リピーターもきっと増えていくでしょう。「とにかくこの商品を売らなければ」ではなく、「飼い主さんの悩みを解決したい」という気持ちを大切にして、セールス活動に取り組んでみてください。

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