前回のブログでは、広告を出稿して終わりにするのではなく、何度もトライ&エラーを繰り返して効果を高めていく大切さをお話ししました。しかし、広告効果がなかったからといって、広告のデザインからサイズ、出稿先までのすべてをガラッと変えてしまうと、手間もお金もかかります。ガラッと変えたところで、確実に効果を得られるとも限りません。極力手間とコストを削減するためには、ポイントを絞ってブラッシュアップする必要があります。今回は動物病院の広告に対する効果的なブラッシュアップの方法をお伝えします。
ちなみにトライ&エラーの大切さや効果測定の方法については、こちらのブログでもお話しています。
関連記事:ビラ・チラシを配って終わりにしない!おすすめの効果測定法
まずは広告の目標設定をする
チラシやダイレクトメール、Web広告など、広告にもさまざまな種類が存在します。しかし、種類が違っても、ブラッシュアップの方法はそんなに大きくありません。
まずは出稿して1~2週間が経過したら効果を測定して、課題を見つけます。この時に課題を明確にするためには、あらかじめ目標を定めておかなければなりません。目標を決めていなければ、課題も見つからないためです。そして、その目標と実数を比較して、ある程度反応が得られたものと、まったく得られなかった点を区別するようにしましょう。
課題が見つかったら、次はそれを改善する方法を考えます。この時に重要なのは、課題の根底にある要因を探ることです。例えば思ったよりも集客率が低いことがわかったら、どこに原因があるのかを考えます。地味な広告デザインにあるのか、露出頻度にあるのか、はたまたターゲットを間違えているのか、マーケターに相談したり、スタッフ同士で意見を出し合ったりしながら、追究してみてください。
課題が決まったら、次は改善策を打ち出して実行に移していきます。例えば広告のキャッチフレーズが弱いと考えたら、新しいものを考え直して差し替えます。ユーザーのニーズに合致したフレーズに差し替えれば、広告の認知向上につながるかもしれません。
ここまできたら、あとはトライ&エラーの繰り返しです。最初に反応が0だったからといって、ガラッと広告を差し替えるのではなく、少しずつ変えていくことで、実際にどこに問題があったのかを見つけることができます。
広告を見直すときに注意したいポイント
それでは、広告を改善するうえでどのようなポイントに着目し、見直すべきなのでしょうか。ここからは広告効果を考えるうえで、確認しておきたいポイントを紹介します。すべてを改善するのではなく、多少変化が見られているポイントに絞って、少しずつ変化を加えるようにしてください。
訴求ターゲット
極端な話、動物病院の広告を出すのに、ペットを飼育していない人に向けて出稿していては意味がありません。ペットを飼っている人はある程度限られるため、むやみに広告を打つよりも事前にターゲットを絞って出稿をしたほうが良いです。ビラをまくにしても、ペットNGのマンションに配るよりも、戸建住宅やドッグカフェ、ドッグランなど、ペットを飼っている人が集まりそうなエリアにまいたほうが効率的です。自分達は、むやみに枚数だけ増やしていないかどうかを確認するようにしてください。
飼い主さんのことをよく知るためには、顧客接点を増やすのもひとつの手です。ぜひ以下の記事を参考にしてください。
キャッチフレーズ
広告は画像でインパクトを与えれば良いと思っている人が多いようですが、キャッチフレーズやテキストも同じくらい重要です。その広告が何を宣伝しているのか具体的に伝えられるように、印象に残るフレーズを考えてください。長すぎるのも問題ですが、簡素にまとめすぎると相手にメッセージが伝わりません。バランスを取って考えましょう。
キャッチフレーズの作り方については、こちらの記事で触れています。ぜひご一読ください。
関連記事:素通りされない広告作りではやはりキャッチフレーズが重要!
ピックアップする商品とタイミング
例えばフィラリア予防キャンペーンを打ち出す時に、タイミングを外してしまっては集客を期待できません。また、高額すぎる商品やあまり人気のない商品をいきなり広告で打ち出しても、顕著な効果は期待できません。まずは時季を見計らって、需要の高いサービスや商品を打ち出すことをおすすめします。
動物病院のイメージにあった画像
動物病院のイメージに合った画像を、広告に選んでいますか。他の動物病院と被ってしまうような、無個性な画像は一度差し替えてみると良いです。また、自分の動物病院に合う画像の選定も重要です。アットホームを売りにしている動物病院であれば温かみのある画像を、高級感を売りにしているのであればモノトーンでシックな印象の画像を選ぶと良いでしょう。
画像の選び方についても過去のブログで触れていますので、合わせてお読みください。
関連記事:動物病院の広告では画像がマスト!印象に残る写真の選び方
配信設定
これは主にSNS広告など、Web広告を出している動物病院が確認しておくべきポイントです。多くのスマホユーザーは、朝の通勤時間帯や昼休み、また帰宅後にあたる21時前後によくスマホを見ると言われています。この時間帯に広告を打つと、視聴回数が改善される可能性が大きいです。反対に、深夜の時間帯や多くの人が働いている13~17時台の出稿は避けたほうが良いでしょう。
広告で一定の効果が得られないと、ガラッと変えてみたくなりますが、すべて変えるのはなかなか勇気がいります。まずは広告効果をしっかりと分析し、自分の広告に足りない要素を理解したうえで、少しずつカスタマイズしていきましょう。広告を何度か打ち出すことによって、改善点がわかってくるはずです。