
新しいサービスを生み出すために、ゼロから考える必要はありません。実は多くの成功事例は「既存コンテンツの再利用」から生まれています。「模倣」、悪く言うとパクリはどのような業界であっても、決して許されることではありません。しかし、ビジネスアイデア自体の著作権は法律違反に該当せず、他社の事例をうまくアレンジして、自社のものにしている事例が多く存在します。
モノや情報があふれている今の時代、ゼロから全く新しいビジネスコンテンツをつくるのは至難の技と言えるでしょう。
それであれば他社がすでに始めているもので、模倣できそうだと思ったアイデアを、どんどん取り入れていってみるのはいかがでしょうか。他社ではうまくいかなかったプランをアレンジしてみたところ、うまくいったという事例は意外と多いものです。今回は、動物病院で活用できるビジネスアイデアの見つけ方について考えてみましょう。
ただし、医療機関である動物病院においては、広告表現やサービス内容に関して一定のルールが存在します。再利用する際は、法令やガイドラインを確認したうえで、自院の診療方針に合った形にアレンジすることが重要です。
なお、動物病院の広告の注意点については、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:動物病院の広告では品質表示に注意!法律違反を回避するためには
動物病院に取り入れたいコンテンツ①サブスクリプションサービス

今やすっかり私たちの生活に浸透したサブスクリプションサービス。音楽や動画配信、日用品などのコンテンツを、定額で視聴し放題だったり、定期的に受け取れたりするサブスクは、安定した収入を見込めるサービスです。
そのため、多くの業界がこのサービスを取り入れています。動物病院は定期的にニーズが発生する施設であるため、このサブスクサービスを導入しやすいと私は考えています。例えば「月額制の予防パック」として、ワクチン・フィラリア予防・健康相談をセットにすることで、飼い主さんにとっては安心感が高まり、医院側も安定した来院につながります。さらにLINEなどと連動させることで、リマインドや健康情報の配信も可能になります。
よくあるコンテンツに感じるかもしれませんが、動物病院でサブスクを導入しているところはまだまだ多くないため、一定の注目を集めるでしょう。特にリピーターの獲得を考えているあなたは、以下の記事と合わせてぜひ考えてみてください。
関連記事:2回目購入率が上がれば動物病院の経営はきっと変わる
動物病院に取り入れたいコンテンツ②大手の動物病院が中止したサービス
もしあなたの動物病院が中小規模の医院であれば、大手の動物病院や動物関連企業が実践したコンテンツをマネしてみると良いでしょう。特にかつて大手が取り組んでいたものの、中断してしまったコンテンツは狙いどころです。大手企業や大手の動物病院は最先端の施策に積極的な一方で、うまくいかなかったり、流行りが終わってしまったりすると、すぐに新しい施策に切り替える傾向があります。
しかし、中断されたコンテンツが必ずしも悪いとは言い切れません。大手が中止した理由の多くは「採算が合わない」「人件費がかかる」など、規模ゆえの課題である場合も少なくありません。小規模な動物病院であれば、柔軟な運用や地域密着の強みを活かすことで、同じサービスでも成立する可能性があります。
なかにはファンがたくさんいたのに、さまざまな事情で中止してしまったものもあるはずです。あなたの周りの動物病院が実施していて、良いと思ったコンテンツをマネしてみると、新しいファンを獲得できるかもしれません。そのためにも動物業界の動向には常にアンテナを張り、獣医師や飼い主さんの集まりには積極的に出席することをおすすめします。新しいビジネスアイデアのヒントが見つかる可能性があります。
飼い主さんと交流する大切さや注意点については、以下の記事で説明しています。
動物病院に取り入れたいコンテンツ③複数のコンテンツを掛け合わせる
他の動物病院で実践していたコンテンツを、そっくりそのままマネすることに、どうしても抵抗を覚えるという方もいるでしょう。もしあなたがそうであれば、良いと感じた他院のコンテンツを複数組み合わせて、オリジナルのコンテンツをつくり出してみてはいかがでしょうか。
コンテンツを掛け合わせる際には、「価格」「利便性」「体験価値」のどこで差別化するのかを意識すると、より明確な強みとして打ち出すことができます。回数券を販売している動物病院は多いものですが、私の動物病院では予防接種の回数券として採用し、お得な割引制度を設けております。この施策によって、私の動物病院はリピーターの獲得に成功しました。ゼロからコンテンツを考えることは難しくても、1と1を合わせて2以上の効果を感じることは不可能でないはずです。ぜひ実践してみてください。
再利用できるコンテンツの探し方

コンテンツを再利用して、成功したという事例は、動物病院に限らずいくつもあります。しかし、最も難しいのは再利用できそうなコンテンツを見つけることです。ビジネスのアイデアも玉石混交で、良いと思っていたコンテンツが不人気に終わってしまうこともあります。
自分の動物病院に応用できそうなコンテンツを的確に見つけ出すためには、普段から購入者である飼い主さんの動向に気を配る必要があります。このブログでも何度かご紹介しましたが、時にはアンケートを実施して、飼い主さんのニーズを明確にしましょう。その後、ニーズに合ったコンテンツを考えることで、需要と供給がマッチするようになります。
近年では、Googleの口コミやLINEでのやり取りなどから、飼い主さんのリアルな声を収集することも可能です。こうしたデータを蓄積・分析することで、より精度の高いニーズ把握につながります。
なお、アンケートの取り方については以下の記事が参考になります。
関連記事:アンケートを取って飼い主さんのニーズ&ウォンツを知ろう
また他の繁盛している動物病院のホームページやSNSを参考にすることも重要です。そこからは、経営のヒントが見つかるかもしれません。
新しい発想は既存から生まれる
これまでの施策にマンネリを感じているという時こそ、新しいコンテンツを打ち出すタイミングだと考えます。ゼロから新しいアイデアを生み出すのが難しいと感じる時には、身の回りのコンテンツを再度見直して、良いと思ったものを積極的に活用しましょう。一見よくありそうなものでも、うまく飼い主さんにプレゼンすることによって、人気が出てくるはずです。まずは一つ、他業界や他院のサービスをピックアップし、「自院ならどうアレンジできるか」を考えるところから始めてみてはいかがでしょうか。
