今回はNGセールストークの第4弾です。
あなたは思い入れのある商品や、絶対に販売したいと思った商品を飼い主さんに推すとき、つい「絶対におすすめです」「間違いありません」などと勧めていることはありませんか。
熱意がこもると、ついこのような表現を使ってしまうことがありますが、飼い主さん側は「何を根拠に勧めているのかしら?」と思うのが普通でしょう。
お金を出して購入する以上、飼い主さんは商品に何らかのメリットを期待しているものです。
だからこそ、商品を勧めるときには「おすすめです」と伝えるだけでなく、なぜその商品を勧めるのかという理由まで説明することが大切です。
そこで今回はセールストークにおける理由づけの大切さについてお話ししたいと思います。説得力のあるセールストークを考えている方はぜひ参考にしてください。
なお、セールストークの考え方については、以下の記事をぜひ参考にしていただきたいです。
関連記事:商品の特徴ばかり伝えるセールストークでは良さが伝わらない
理由付けをするときに意識したい3つのポイント

それでは、商品を販売する際には、どのような理由づけをすれば良いのでしょうか。主なポイントは以下の3つです。
- なぜ飼い主さんにこの商品が必要なのか
- なぜあなたの動物病院から購入する必要があるのか
- なぜ今購入しなければならないのか
・なぜ飼い主さんにこの商品が必要なのか
さまざまな商品を取り扱っている中でも、なぜその商品がその飼い主さん(ペット)に必要なのかをおすすめするようにしてください。「ワンちゃんの汚れが目立つので、この洗浄力の高いペット用シャンプーがおすすめですよ」「食が細い猫ちゃんのようなので、食いつきの良い、このペットフードをぜひ使ってみてください」など、そのペットに特化したおすすめポイントを教えてあげましょう。
単に「人気があります」「よく売れています」と伝えるよりも、「あなたのペットにはこのような理由で合っています」と説明したほうが、飼い主さんにも必要性を理解してもらいやすくなります。
・なぜこの商品を勧めるのか
ペット用フードやケア用品の中には、似たような商品が複数あります。そのため、「なぜ数ある商品の中からこれを勧めるのか」を説明できるようにしておきましょう。
例えば、「脂肪分を抑えながら必要な栄養を摂りやすいから」「現在の治療内容や食事管理との相性を考えているから」など、商品の特徴とその犬猫の状態を結びつけて説明します。
同じ商品をオンラインショップなどでも購入できる場合、価格だけで競争する必要はありません。
動物病院では、その動物の健康状態や治療内容を把握したうえで商品を提案し、使用後の状態についても相談できることが強みです。
「どこで買っても同じ商品」ではなく、専門家から説明を受けながら選べること自体に価値があると考えてみましょう。
・なぜ今購入しなければならないのか
商品を勧めたときに「一度考えてみます」と飼い主さんから返されると、販売機会を逃してしまいますよね。できれば最初に勧めたタイミングで購入してもらいたいもの。そのためには、今購入しなければならない理由づけをしましょう。
先ほど紹介したキャンペーンの実施も効果的ですが、他にも
- 季節に合った商品を紹介する
- ペットの体調を改善する商品を推して変化を促す
などの工夫をすると良いでしょう。
「今買わなければ損をする」と感じさせるのではなく、「今検討する意味がある」と納得してもらうことが大切です。
理由付けだけではなくヒアリングも重要
ここまで理由づけの大切さについてお話ししましたが、そもそも飼い主さんのニーズに合っていなければ、どんなに良い商品でも購入してもらうことはできません。購入していただくためには、まずはヒアリングによってお客様のニーズを聞き出し、それに合わせた商品をおすすめするステップが理想的です。
そのためにも、まずは商品を紹介する前にじっくり飼い主さんから話を聞き出しましょう。最近のペットの様子や悩みごとを聞くと、おすすめすべき商品が見えてくるはずです。
先に商品を決めてから勧めるのではなく、話を聞いた結果として商品を提案するという順番を意識しましょう。そうすることで、押し売りではなく、その犬猫のための提案として受け取ってもらいやすくなります。
動物病院に求められる提案力については、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:動物病院の経営者に求められる提案力とは
一度セールストークのポイントを整理してみよう
根拠をもとに商品を勧めるセールストークには、確かに説得力があります。反対にあなたの感情だけで商品を勧めると、「ごり押し」という印象を持たれてしまいます。しかし、実際に飼い主さんを目の前にすると、「販売したい」「とにかくおすすめしたい」という気持ちが強く出てしまい、感情的なセールストークを展開してしまいがちです。
熱意のあるセールストークにも魅力がありますが、押し付けと感じられてしまっては意味がありません。そこで、あらかじめ説明するポイントを整理しておくとよいでしょう。
例えば、
- どのような犬猫に向いているか
- 商品にはどのような特徴があるか
- なぜこの商品を勧めるのか
- 使用するときの注意点は何か
- 価格はいくらか
- 他にどのような選択肢があるか
などをまとめておきます。
必ずしも決められた台本をそのまま話す必要はありません。
むしろ大切なのは、商品について最低限説明すべきポイントをスタッフ間で共有しておくことです。
説明内容をそろえておけば、「スタッフによって言っていることが違う」といった事態も防ぎやすくなります。また、スタッフ同士でロールプレイングを行い、飼い主さんからよく聞かれる質問への答え方を確認しておくのもよいでしょう。
商品の魅力を伝える際の心構えについては、以下の記事でも紹介しております。
関連記事:良い商品なのに伝わっていない?動物病院の提案力を高める方法
「売るための理由」ではなく「納得して選ぶための理由」を伝えよう
商品を紹介するときには、「おすすめです」「人気があります」と伝えるだけでは十分ではありません。大切なのは、なぜその犬猫に必要なのか、なぜその商品を勧めるのか、なぜ今検討する意味があるのかを、飼い主さんが理解できるように説明することです。
そのためには、まず飼い主さんの話を聞き、動物の状態や生活環境を把握することが欠かせません。
そのうえで、専門的な知識をもとに理由を添えて商品を提案すれば、飼い主さん自身も納得して判断しやすくなります。
「売るための理由」を考えるのではなく、飼い主さんが安心して選ぶための理由を伝えること。この視点を持つことが、商品販売だけでなく、動物病院への信頼にもつながっていくはずです。
