私たち動物病院が取り扱う商品やサービスは、すべてが有形のものとは限りません。
たとえばトリミングやペットホテルサービスには、これといったかたちがありませんよね。
そのような商品・サービスを飼い主さんに紹介する場合、私たちは商品パンフレットやホームページに価格と簡単な紹介文だけを載せる傾向にあります。
しかし、これでは飼い主さんにサービスの魅力が十分に伝わっているとは言えません。
「購入したい」と思ってもらえるほど魅力的に見せるためには、テキストだけではなくビジュアル、つまり商品の写真やイラストが必要です。
なぜビジュアルがあると購買意欲をそそることができるのでしょうか。
今回はビジュアルの大切さについて触れていきたいと思います。
なぜ商品説明にビジュアルが必要なのか
あなたが飼い主さんに商品・サービスを紹介する際、特徴やメリットと一緒に価格も伝えていると思います。その際、飼い主さんはその商品・サービスが価格と釣り合っているかどうかを判断します。しかし、言葉・文字だけの説明で飼い主さんに購入を促すのはやや無理があります。なぜなら言葉だけでは具体的な使用イメージがわきにくく、購入を躊躇してしまうからです。あまり市場に出回っていない商品を売る時や新規の飼い主さんにセールスする時であればなおさらでしょう。
人間が情報収集をするときには、五感のうちの83％は視覚から得ていると言われています。さらにビジュアルを用いて説明すると、話の説得力が43％もアップすると考えられているのです。価格という「数値」と商品の「ビジュアル」という、瞬間的に価値を認識できるふたつを揃えてプレゼンすることで、興味を持ってもらえる確率は格段に高まります。
用意すべき商品・サービスのビジュアルとは
商品説明の際にビジュアルが必要な理由についてはおわかりいただけたかと思います。せっかく商品の画像を用意するのであれば、ひと工夫を加えてより魅力を印象づけたいものです。ここからは用意すべき商品のビジュアルについて説明しましょう。
複数の商品・サービスのビジュアルを用意する
Amazonや楽天市場などのECサイトを見るとよくわかりますが、ひとつの商品につき複数の商品画像が載っていますよね。正面から撮ったものや側面を写したもの、また使用イメージを載せている商品など多種多様です。基本的に商品のビジュアルは多ければ多いほど手に取ったときのイメージが伝わりやすく、購入していただいた後のトラブルも起きにくくなります。価格の妥当性をアピールするためにも、なるべく多くのビジュアルを用意するようにしましょう。
比較商品も用意してアピールする
ひとつの商品の価格、ビジュアルだけを用意してアピールしても飼い主さんに響くとは限りません。「もっと他によい商品があるのかも…」「もう少し他のデザインはないのかな？」と思われてしまう可能性があるためです。それならばこちらから先に違う商品を用意しましょう。自社でも他社でも構いませんが類似商品を用意して、ビジュアルや価格にどの程度の差があるのか、説明できるようにしてください。それによって価値を理解してもらいやすくなります。
価格の高い商品ほどイメージ写真に力を入れる
当然のことながら、商品・サービスの価格が高ければ高いほどハイレベルなビジュアルが求められます。高級路線の商品やハイクオリティなサービスを打ち出すときには、ビジュアルの用意にも力を入れましょう。プロのカメラマンに撮影してもらったり、できた画像をほどよく加工したりすると、満足度の高いビジュアルができあがります。可能な限り、既製品であったとしても自分で撮影した写真を用いましょう。そのほうが飼い主さんの記憶に残りやすくなるはずです。
価格とビジュアルのそばにキャッチコピーも載せよう
価格やビジュアルはわかりやすく飼い主さんにアピールできるポイントになりえますが、それだけではあまりに素っ気ない印象です。商品をアピールするときには、価格以外のセールスポイントを伝えることも重要です。しかし、ダラダラと長い商品説明文では飼い主さんに読んでもらうことはできないでしょう。わかりやすく、端的に商品の良さを伝えるためにはキャッチコピーの活用が有効です。「これだ！」と思うキャッチコピーを考えついたら価格とビジュアルのそばに載せましょう。価格+ビジュアル+キャッチコピーの3つがそろうことによって、より飼い主さんには商品の内容と魅力が伝わりやすくなるはずです。
多くの商品やサービスがあふれている今の時代、価格だけでは飼い主さんの購買意欲をそそることはできません。商品のイメージをダイレクトに伝えることができるビジュアルは忘れずに用意しましょう。少し工夫することによって、これまで売れていなかった商品の売れ行きが変わっていくかもしれません。
