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前回のブログでは、飼い主さんとの良好な関係を維持して優良顧客に昇格させるリテンションマーケティングについてお話しました。

新規の飼い主さんと差別するのは良くありませんが、何度も利用してくださる優良な飼い主さんを特別扱いすることは大切です。

このときに気を付けたいのは、特別扱いしている飼い主さんにきちんと「特別扱いしてもらっている」と自覚してもらうことです。

 

あなたがリテンションマーケティングをして優良顧客を育成しているつもりでも、肝心の飼い主さんに気づいてもらえなければ、VIP扱いしている意味がありません。

今回は優良顧客を育成するために必要なアプローチ方法についてお話していきます。

飼い主さんを優良顧客だと認識してもらう必要性

ソファに横たわっている茶色の犬の選択的焦点

近年になって、ロイヤルカスタマーという言葉をよく聞くようになりました。この言葉を優良顧客と同じ意味だと捉えている方がいますが、実はそうではありません。

 

優良顧客は、あなたの動物病院の商品やサービスをよく購入してくれるものの、あなたの動物病院自体にはさほど愛着がない顧客を指します。そのため、他に気に入る動物病院が見つかれば、すぐに離反顧客となってしまう可能性があります。

 

一方、ロイヤルカスタマーは利用頻度が高いことに加えて、あなたの動物病院のファンであったり、商品に愛着を持っていてくれたりする飼い主さんのことを指します。

 

あなたの動物病院の経営をより安定させたいのであれば、現在優良顧客である飼い主さんたちをロイヤルカスタマーにまで育成させていくのが望ましいものです。ロイヤルカスタマーになることによって、ずっと通ってもらえるようになり、他の人にも宣伝してもらえる可能性が高いためです。

 

ロイヤルカスタマーになってもらうためには、まずは飼い主さんに自分が優良顧客であることを自覚してもらえるよう、努めなければなりません。「自分は優良顧客だから特別扱いされているんだ」と感じることで、多少なりとも感謝の気持ちや愛着が生まれてくるためです。

 

優良顧客限定イベントへの招待やキャンペーン・クーポンの配布など、優良顧客に対して行うべき施策は前回のブログでお伝えしました。それを単に実施するのではなく、飼い主さんに接するたびに「特別だから割引をしている」「優良顧客だから招待をしている」と、必ず一言伝えるようにしましょう。それによって飼い主さんのなかに特別な感情が芽生えてくると考えます。

飼い主さんをランク分けして扱いを変えよう

ホワイトステージ

ロイヤルカスタマーと比較して、優良顧客の判別はやや難しいものです。同じように懇意にしてくれる飼い主さんとは言っても、月に1回必ず来てくださる飼い主さんと、半年に一度来てくださる飼い主さんでは、貢献度が違います。他にも一回当たりの購入額や紹介してくれた飼い主さんの数によって異なりますが、総合的に判断して貢献度が高く、ロイヤルカスタマーに近い位置にいる飼い主さんを分析しましょう。

 

そして、特別扱いをする際にも貢献度が高い飼い主さんから手厚い待遇をするようにしてください。優良顧客全員を同じ扱いにすると、ありがたみが薄れてしまいます。まずは最も特別扱いすべき飼い主さんを見つけ出すようにしましょう。

飼い主さんによって特別扱いを変える

ロイヤルカスタマーの育成にあたって、優良顧客の特別扱いは必須ですが、飼い主さんが動物病院に求めているものは、人によって異なります。「オフラインのイベントの招待よりもクーポンをもっと積極的に配布して欲しい」「ポイントカードを作って、たくさんポイントを付与して欲しい」など、さまざまな希望があるはずです。

 

選択肢が多様化している現代においては、飼い主さん一人一人のニーズに合わせて、ベストなタイミングで特別扱いをする必要があると考えます。そのためには普段から飼い主さんと積極的にコミュニケーションを取り、飼い主さんのニーズを把握しておかなければなりません。それを理解して、真に飼い主さんが望む扱いをすることこそが、ロイヤルカスタマーの育成に有効と考えます。

特別扱いをすることに例外を認めない

特別扱いをする飼い主さんの定義は、あなたやあなたの動物病院のスタッフが自由に決めることができます。このときに気を付けたいのは、「特別扱いする優良顧客やロイヤルカスタマーの定義や扱い方をむやみに変えない」ということです。多くの商品を購入してくださる新規顧客が現れたり、あなたの知り合いが来てくれたりするとつい評価が甘くなり、ずっと懇意にしてくださっている優良顧客と同じ扱いにしたくなることがありますが、これはルール違反です。

もし、あなたが相手との関係性によって扱いを変えていることを知ったら、どのようなロイヤルカスタマーもおもしろくはないでしょう。一気に離反してしまうおそれも考えられます。そのため、優良顧客を特別扱いするときにはきっちりとルールを定めておくようにしてください。

 

「特別扱い」という言葉に抵抗を覚える方もいるかもしれませんが、ロイヤルカスタマー育成のために必要な対策だと私は考えています。長くお付き合いいただける飼い主さんを獲得したいと考えている方は、ぜひ今回紹介した施策を実施してみてください。

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