ラウンド ブラック アナログ ウォッチ

「タイムイズマネー」という言葉がよく知られている通り、時間はお金と同等、もしくはそれ以上の価値があるものです。

お金は増やすことができますが、どんな人であっても時間は増やすことができません。時間は単なる「お金と同等の資源」ではなく、利益を生み出すための“投資対象”でもあります。どの時間に投資するかによって、売上や生産性は大きく変わるのです。

一体、どのようにしてどの時間をお金で購入すれば良いのでしょうか。今回は時間をお金で買う方法と考え方について考えてみたいと思います。

時間をお金で買うときに失敗しない考え方

前述の通り、いたずらにお金をかけて時間を購入すれば良いわけではありません。失敗を避けるためには、まず今あなたがかけている無駄な時間を可視化する必要があります。無駄な時間を可視化する方法としては、1日の業務を15分単位で記録する、スタッフごとの業務内容を書き出す、クラウド型の勤怠・業務管理ツールを活用するといった方法が有効です。感覚ではなく「数字」で把握することが、正しい判断につながります。

本業の診療業務以外で、どのような業務に時間をかけていますか?精算業務、清掃、スタッフとのミーティングなど、思い当たる節がある方も多いでしょう。まずはその業務と、なぜそんなに時間がかかっているのか、理由を考えてみてください。

そこまでできたら、次にその無駄な時間を購入できるかどうかを考えてみましょう。まずは、その業務にかかっている時間を時給換算してみてください。例えば院長の1時間の価値が1万円であれば、5,000円で外注できる業務は依頼した方が合理的です。このように「費用対効果」で判断することが重要です。

診療業務をはじめ、あなたでなければ対応できない業務もあるはずです。また、あなた自身ではなくても、院内で手の空いているスタッフに頼んで済む話であれば、わざわざお金をかける必要はありませんよね。

お金をかけるべきだと判断したら、最もあなたの要望に応えてくれそうなサービスやツールを探しましょう。多少時間がかかってしまうかもしれませんが、その後大幅に業務を効率化できると思えば、この部分は妥協すべきではありません。

最後にお金を払ったことで生まれた時間をどのように活用すべきかを考えましょう。意外とこのフェーズをみな忘れがちです。残業をカットする方向でも良いですし、スタッフの研修時間に充てるのも良いでしょう。せっかく買った時間なのですから、有効に生かしたいものですね。

時間をお金で購入する事例①業務に必要な物品を定期購入する

緑の植物の横にある白い電気スタンド

業務に必要な事務用品や薬剤、医療品、ペット用アイテムはどのように購入されていますか。毎回毎回業者と打ち合わせをしてオーダーしたり、わざわざ店舗まで出向いて購入したりする行為には、かなりの時間がかかるはずです。日常で使用するものであれば、定期購入制度を利用したり、まとまった量を一括購入したりしましょう。最初に多くの費用がかかってしまうかもしれませんが、長い目で見ればお得になるはずです。また、購入にかかる時間を節約することができます。

定期購入やECサイト、在庫管理システムを活用すれば、発注業務そのものを自動化することも可能です。サブスクリプションサービスについては、以下の記事でも触れていますのでぜひ参考にしてください。

関連記事:再利用できるコンテンツを動物病院に落とし込んでみよう

時間をお金で購入する事例②アウトソーシングを利用する

例えば経理や清掃などは、アウトソーシングしやすい業務と言えます。その道のプロに委託することでクオリティの高いサービスを受けられ、ミスの発生によるやり直しも防げるでしょう。もちろん業務委託するとなれば委託費用が発生しますが、確実に空き時間は増えます。ただし、情報管理や品質のばらつきには注意が必要です。委託先の選定とルール作りは慎重に行いましょう。

また、アウトソーシングを多用するとコストがかさみすぎるため、本当に必要な業務1~2つ程度に絞って依頼をかけましょう。アウトソーシングを使いこなす大切さとポイントについては、以下の記事を参考にしてください。

関連記事:プロにアウトソーシングして業務の効率化をはかることも重要

時間をお金で購入する事例③研修制度を導入する

プロジェクタースクリーンのある空の部屋の写真

あなたの動物病院に、今ひとつ技術・知識が不足していて、満足な働きができていないというスタッフはいませんか?また、今ある程度のレベルに達していても、より能力を上げて経営改善を図りたいと考えている方もいるかもしれませんね。

スタッフのレベルアップを図りたいときには、あなた自身や他のスタッフが教育を行う方法が一般的です。しかし、研修を行うと時間がかかりますし、教育のプロでなければうまく伝えられないこともあるでしょう。それならば外部講師に研修を実施してもらったり、外で行われている研修にスタッフを参加させたりしてみてください。資料や研修プログラム作成から、実際の研修までにかかる時間を大幅に短縮できます。プロの講師が教えてくれるので、期待通りにスキルアップできる可能性大です。さらに、研修内容をマニュアル化・動画化して院内に蓄積していけば、次回以降の教育コストも削減できます。

ただし、研修を受けただけで終わりになっていては意味がありません。受講したスタッフが確実にレベルアップできるように、終了後はレポートを提出させたり、報告会を実施したりして、必ず進捗を確認しましょう。それはスタッフのモチベーションアップにもつながります。

スタッフの教育については、以下の記事で詳しく説明していますので参考にしてください。

関連記事:スタッフの学習意欲を高めるために経営者ができること

サンクコストとの向き合い方には要注意!

時間をお金で買うメリットは、単なる業務効率化にとどまりません。費用を投じたことで「元を取りたい」という意識が働き、行動を後押しするきっかけになる場合もあります。これは「サンクコスト効果」と呼ばれる心理です。

ただし、この効果にとらわれすぎると、本来見直すべき判断まで継続してしまうなど、合理性を欠く恐れもあります。大切なのは、「投資した価値」と「これから得られる成果」を冷静に見極めることです。

時間をお金で買うという選択を前向きな行動につなげつつ、適切な判断を保つ視点を持ちましょう。なお、サンクコストの考え方については別記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

関連記事:サンクコストに振り回されない!動物病院における経費の考え方とは

時間を買う発想が経営を変える

時間をお金で買うという考え方は、単なるコストではなく“未来への投資”です。どの業務に時間を使い、どこを外部化するのかを見極めることで、経営の質は大きく変わります。まずは身近な業務から見直し、小さな改善を積み重ねていきましょう。

時間に余裕が生まれれば、新たなサービスの検討やスタッフ教育、顧客満足度の向上にもつながります。結果として、売上や医院の価値そのものの向上にもつながるでしょう。

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