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みなさんは「1対5の法則」というものをご存知でしょうか。これはマーケティングの世界では非常に有名な法則で、新規顧客を1件獲得するのは、既存顧客5件を復活させるのと同様の労力がかかるというものです。新規顧客の獲得は大変喜ばしいことですが、その分時間もコストもかかります。それであれば、一度来院していただいたものの、しばらく姿を見せていない飼い主さんにアプローチしたほうが効率的と言えます。今回は既存顧客に販売促進活動を行う「リテンションマーケティング」の大切さと、方法について紹介したいと思います。

リテンションマーケティングとは

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リテンションマーケティングとは、既存顧客との関係を維持していくためのマーケティング活動のことです。定期的にダイレクトメールを送信して来院を促したり、広告を出稿したりするのは、代表的なリテンションマーケティングの手法と言えます。

ここで重要なのは、すでに他の動物病院に通っている、いわゆる「離反顧客」ではなく、既存顧客と離反顧客のグレーゾーンにいる飼い主さんにアピールすることです。すでに自分の動物病院から離れ、他の動物病院を見つけてしまった離反顧客は、ちょっとやそっとの努力で取り戻せるものではありません。そのため、「最近姿を見ていないけど、どうしているのかわからない」という飼い主さんにアプローチをかけることが重要になってくるのです。

グレーゾーンにいる飼い主さんの見分け方は難しいものですが、ひとつの基準として1年以内に来院していないかどうかを基準に判断しましょう。1年前までは来てくれていた飼い主さんであれば、また自分の動物病院に来てもらえるようになるかもしれません。

1年以上取引のなかった飼い主さんへのセールス手法

1年以上取引がなかった飼い主さんは、もしかしたら動物病院に通うこと自体を忘れてしまっているかもしれません。予防接種を終え、飼っているペットに異常がなければ、動物病院には行かない、という飼い主さんは少なくないためです。しかし、獣医師の立場からすると、少なくとも1年に一度は定期検診を受けるなどして、ペットの健康状態に気を配っていきたいです

ですので、定期検診の受診を勧めるダイレクトメールを送ると、親切に感じてもらえるかもしれません。セールスの方法ですが、最近は電話をかけても出ない方が増えていると聞きます。そのため、電話よりもダイレクトメールやチラシを送ったほうが確実に見てもらえます。

一度で諦めるのではなく何度か連絡を取ってみる

たった一度ダイレクトメール送っただけで、飼い主さんが気にかけてくれるとは限りません。何らかの事情で、しっかり中身を確認してもらっていないおそれもあります。そのため、しばらくは定期的にダイレクトメールを送り続けてみましょう。半年から1年程度続けることで、何かしらの変化があるかもしれません。セールスにはある程度の根気も必要です。

ただし、いつも同じ内容のダイレクトメールでは、インパクトがありません。ダイレクトメールを送る際には、その都度内容を変えるようにしましょう。新商品の紹介や季節ごとに必要な予防接種の案内、またお得なキャンペーンなど、都度中身をアレンジするようにしてください。

リテンションマーケティングは顧客管理にも有効

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リテンションマーケティングを実施して、既存顧客を掘り起こすことができれば成功ですが、必ずしもうまくいくと限りません。しかし、想定以上の成果を得られなくても、がっかりする必要はありません。リテンションマーケティングをすることで、セールス先の飼い主さんが、動物病院自体を現在利用していない休眠顧客なのか、それとも他の動物病院を選んでしまった離反顧客なのかを判断できるからです。

また、ダイレクトメールを郵送したものの、住所不定で返って来ることがあれば、その飼い主さんの情報を最新のものに更新できます。顧客整理をする意味でも、是非リテンションマーケティングを実施してみてください。

マーケティング会社を利用してより良いセールスを

ダイレクトメールを作成したり、顧客情報を更新したりするには、手間がかかります。普段からたくさんの飼い主さんが訪れている動物病院であれば、「とてもセールスをかけている余裕がない」ということもあるでしょう。その場合はマーケティング会社やセールス代行会社への依頼をおすすめします。プロの目線から、有効なアプローチを提案してもらえるでしょう。もちろん費用は発生しますが、セールスだけではなく顧客リストも更新してもらえるため、頼んで損はありません。顧客リストが刷新されればすっきりしますし、効率的なセールスが実現されます。ぜひ検討してみてください。

 

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