white surface with letters and words

動物病院の広告を打つときには、どうしてもビジュアルを重視しがちです。前回もお伝えした、写真の選び方にこだわっている人も多いです。しかし、写真だけではなく、テキストにも気を配ることをおすすめします。

ここで言うテキストとは、文章の内容ではなくパッと見の文章の見た目です。パソコンをよく使う人であればおわかりかと思いますが、文字はフォントによって大きく印象が変わります。手書きでも、文字の特徴や大きさによって、書かれている内容は同じでも、ずいぶん印象は違いますよね。これは広告にも言えることです。インパクトを残しつつも好感を持たれるフォントはどのように選べば良いのでしょうか。今回はフォントの大切さについてお話ししたいと思います。

「フォント」と「書体」は違うと知っていますか?

混同されがちな「フォント」と「書体」ですが、実は別物であるようです。字の形状や特徴、大きさが統一された文字の集まりを「書体」と呼び、「フォント」は書体を表現するための手段とされています。

フォントを考える際には、文字の形状はもちろん、太さを表す「ウエイト」や文字と文字の間隔を調整する「文字詰め」、テキストサイズの比率の差を表す「ジャンプ率」も意識する必要があります。これらにも注意することで、できあがってくる広告の印象は大きく変わるでしょう。

広告のレイアウトについては、以下の記事も参考になりますよ。

関連記事:広告画像の上に文字を載せるのはNG?効果的なレイアウトとは

動物病院の広告に適したフォントとは

woman using MacBook

動物病院に関わらず、商品やサービスを紹介する広告・チラシのフォントは読みやすいものがベストです。視認性がありつつ、デザインとの調和を保てるフォントとしては、以下の5つがおすすめです。

  • 游明朝体
  • メイリオ
  • 袋文字
  • ZEN丸ゴシック
  • 手書きフォント

は代表的です。

どのフォントにも、それぞれの特長があります。広告媒体やターゲット層によって向き不向きのフォントがありますので、ひとつずつ見ていきましょう。

・游明朝体

明朝体は和文フォントの代表的なもので、上品かつ知的な印象があります。美しい書体で、読みやすさもあるため、長文のテキストや真面目な説明文には最適です。一方、インパクトにはやや欠けるため、キャッチフレーズやタイトルには不向きと考える人も。そのためタイトルと本文で使い分けることをおすすめします。広告やチラシにおいては、クラシックな雰囲気と現代的なデザインを組み合わせるのに適しています。

・メイリオ

Windows標準のフォントとして採用されているメイリオ。均等な文字が特徴で、バランスをとってわかりやすいテキストを打ち込むことができます。視認性も非常に高く、多くの広告デザイナーから親しまれています。癖も少ないため、迷ったらメイリオを選ぶのも良いでしょう。

・袋文字

袋文字は文字の周りに縁をつけたフォントで、広告で非常によく見かけます。目立つフォントの代表格であり、スポーツ新聞の見出しにも使われています。モノクロ印刷の広告でも、袋文字を使っているだけで目立つので、ビラや折り込みチラシを作る時におすすめです。ただし、落ち着きのない印象もあるため、説明文には明朝体を使うことをおすすめします。

ZEN丸ゴシック

游明朝体やメイリオよりも柔らかい雰囲気にしたいけれど、袋文字よりはきっちりとした印象にしたいというときにおすすめなのがZEN丸ゴシックです。角に深い丸みがあり、ソフトでナチュラルな印象を与えられるでしょう。

ウエイトは5種類から選ぶことができ、細くても太くても読みやすいところが強みです。ポップなイメージを前面に打ち出したい時や、動物たちのかわいらしさをアピールしたいときにぴったりです。

・手書きフォント

直筆のように書かれた手書き風フォントは暖かみがあり、アットホームを売りにしている動物病院にぴったりで、雰囲気とマッチします。明朝体や欧風フォントなど、生真面目な印象のある文字を使う動物病院が多いなか、手書きフォントを使うだけでインパクトがあります。広告にお客様体験談や口コミを載せる時には、手書き風フォントを使うと信憑性が増します。ダイレクトメールでも手書き風フォントを使うだけで、印象に残るはずです。

ターゲットによって、フォントを変えることをおすすめします。ペルソナの設定方法については、以下の記事が参考になりますよ。

関連記事:理想的な動物病院の広告は?ペルソナ設定がキーポイント!

フォント以外の広告を読ませるポイント

four assorted books

フォントの種類だけではなく、レイアウトにも気を配るとより読みやすくなって、ターゲット層の目にとまります。ここからはフォントの活用ポイントを紹介します。

字潰れには要注意

せっかく良いテキストを考えたとしても、字が潰れて読めなくなってしまっては、何の意味もありません。印刷した時にきちんと読めるようにするためには、あまり太字機能は使わないようにしてください。文字の余白がなくなってしまって、文字潰れが発生します。太字機能をむやみに使うよりも、文字そのもののサイズを大きくしたほうが良いです。特に画数の多い漢字は字潰れしやすいので、あえてひらがな表記をしたり、他の表現を用いてください。

文字の間隔にも注意

文字同士の間隔があまりに狭いと、文字が多くて読みづらいという印象になります。文章を読むのが苦手な人は、最初から読もうとせずにスルーしてしまうことも。そのようなことがないように、文字の間隔を少しずつ空けて調整しましょう。一般的に、縦組みの場合は文字サイズの50~100%、横組みの場合は50~70%がベストな間隔と言われています。

あわせて1行あたりの文字数も決めておいてください。広告や販促物の場合、1行に20文字前後でおさめておくと違和感なく読めます。

複数のフォントの使用は NG

複数のフォントを使っているとごちゃごちゃして読みにくい印象があります。多くても2~3種類程度に留めておきます。キャッチフレーズやキャッチコピーは目につきやすい袋文字などのフォントを、反対に長い説明文は明朝体にするとメリハリがつきます。また、金額や実績などの目立たせたい数字だけ、フォントを変えるのもありです。

 

フォントを調整したら、最後は広告全体を眺めつつ読みやすさを確認しましょう。写真とテキスト両方のバランスが取れているかどうかを、客観的な視線で確認してください。動物病院のスタッフ全員から顧客視点に立った意見をもらうと、魅力的な広告に仕上がるはずです。できあがった広告の最終チェックは以下の記事を参考に進めてみてください。

関連記事:動物病院の広告の最終チェックではここを見よう!

 

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