普段、いろんな会社やお店のサービスを利用する中で感じるんですけど、お客様の声を集める努力をしている会社って少ないですね。
あなたもよく見かけるのは、店舗のテーブルに置かれた「お客様アンケート」じゃないですか？
これを記入している人、少ないですよね。
それに、お店の人もアンケートを置いているだけで、書いてもらうように促すことがありません。
こんなんじゃ集まるわけがないですよね。
せいぜいクレームがあるときや、よっぽど感動的なサービスを提供できたときにしか書いてもらえません。
もちろん、サービス向上のためだけに使うんだったら、それもいいかもしれません。
でも、お客様の声が使える場面って、それだけじゃないんです。
販促にも使えれば、マーケティングの調査にも役立ちます。
だから、お声を集めないなんてチャンスロス以外の何ものでもないんです！
そこで、今回は動物病院での飼主さんの声の集め方を、その活用方法と一緒にご紹介します！
１．飼主さんの声を集める３つの方法
方法１
飼主さんアンケートを取る
はい、まずは基本中の基本ですね。
アンケートを用意していない病院は、アンケートを用意しましょう。
ここからがスタートです。
アンケートをつくるときに、ぜひ押さえておきたいことがあります。
それは、「アンケートの目的」をはっきりさせておくこと、です。
いったい何のためにアンケートを取るのか、目的を明確にしましょう。
たとえば、患者さんの少ない動物病院があったとしましょう。
そこのアンケートの内容が、「接遇・技術・診療費・待ち時間」などの項目についてのアンケートを取っていたとしたら…？
この場合、きっとこの病院はただなんとなくアンケートを取っているだけだと思われます。
だって、病院の課題は「集患」なんですから、アンケートは集患力をアップさせるためのヒントを集めるためにすべきです。
オペレーションに関するアンケートは、まだ早いんですよね。
このステージで大切なのは、飼主さんの来院までのプロセスを知ることです。
・病院のことをどこで知ったのか？
・来院の決め手は何だったのか？
・実際に来院してみてどうだったか？
・もともとどんなことで悩んでいたのか？
・他の動物病院ではなく、当院を選んだ理由は？
これらの質問をしないと意味がないんです。
そして、そんなアンケートを、飼主さんが文字で書けるようにつくってください。
選択式アンケートに意味はありません。
なぜなら、選択式で結果を集計できたところで、「そっか、広告を見てくれたのか！」で終わりです。
どの広告のどんなところがよかったかなんて、わからないんです。
知人からの紹介だと分かったところで、その知人がなぜ紹介してくれたのか、どこが良くて紹介してくれたのか分かりません。
こういった選択式のアンケートを取っている会社や病院は、おそらくアンケートを取りっぱなしで活用していないんでしょうね。
活用しようと思えば、必然的に改善されていくはずですから。
あるいは、アンケートの目的が広告に使うことであれば、大きな枠を用意して自由回答してもらうのがいいですね。
大きな枠を与えられると、一言だけちょろっと書くのが申し訳なく感じます。
だから、それなりのボリュームで書いてもらえるので、濃い声が集まりやすくなるんです。
こうしてアンケートをつくったら、飼主さんに書いてもらえるように促しましょう。
飼主さんが病院を利用したあとにでも、
「いま、少しだけお時間に余裕はありますか？」
と断って、そこでアンケートを渡してください。
改めてお願いされて、そこで了承してくださった方なら、それなりにちゃんと書いてくれます。
アンケートはマーケティング的には宝の山ですから、ぜひどんどん取ってどんどん活用してください。
方法２
飼主さんインタビューをする
実際に、飼主さんに時間をいただいて、インタビューしましょう。
病院に来てくれたときに時間をもらえそうならいいのですが、そうでないケース場合には、飼主さんに取材日のアポを取りましょう。
そうすれば、ゆっくりと時間をとってインタビューできます。
こうして１人にしっかりと時間をかけてインタビューすると、とても濃い情報を引き出すことができます。
ただ、この場合も目的を明確にしてインタビューすることを忘れないでください。
リサーチのためにインタビューするのか、それともインタビュー内容を広告に使うのか。
基本的に、この２つのどちらの場合でも、「なぜ自院を選んだか」という利用や来院のプロセスを知ることが多いと思います。
だからといって、両方を一度にすることはオススメしません。
よく考えてみてください。
「これは広告に使いますからね」と言われたインタビューって、本音で語ってくれると思いますか？
だいたい、飼主さんも気を遣って、ちょっと気の利いたことを言ってくれるものです。
そんな建前の情報をマーケティングのリサーチ素材として使ってしまったら…？
大失敗を招きますよね？
だから、マーケティングに使うときには、
「これはあくまでも飼主さんの本音を知るためのインタビューです。
決して公開はしませんので、どうぞ本音でお話しください」
と伝えましょう。
広告に使うときも同じです。
「広告に掲載させてくださいね」
と言えば、飼主さんの方から広告向きのお声を語ってくれます。
インタビューは濃い情報を集めるのにはもってこいなので、ぜひやってみてください。
方法３
交流会・懇親会を開く
これは、生きた飼主さんの情報を集めるのにもってこいです。
かしこまったインタビューの場とは違い、飼主さんも心のブロックがかかっていない状態なので、本音も引きやすい状況になっています。
特に、お酒の席では効果的ですね。
もちろん、がっつりインタビューみたいに根掘り葉掘り聞くことはできません。
でも、何気ない会話からキーワードを読み取ってみてください。
ただし、交流会の会話から引き出した話は、あくまでもリサーチにのみ使ってください。
断りもなしに広告に使ってはダメです。
ちなみに、この交流会をすると飼主さん同士もつながるので、あなたやあなたの病院のファン・コミュニティをつくる機会にもなります。
リサーチだけではなく、直接的にマーケティングに役立ちますので、ぜひやってみてください。
ただし、リサーチするはずのあなたが酔っ払わないように気を付けてください(笑)
２．飼主さんの声を制する者はマーケティングを制す！
マーケティングの軸はあくまでも飼主さんです。
この飼主さんが何を考えて、何を求めているのかを正しく知ることができれば、成功しないわけがないとも思っています。
それに、飼主さんの声そのものが広告にもなるくらいなので、まさに飼主さんの声は宝の山といってもいいくらいなんです。
「飼主さんの声を制する者はマーケティングを制す」と思って、積極的に集めるようにしましょう。
あなたは飼主さんの声を集める努力をしていますか？
