最近のオンライン広告と言えば、まずSNSによる広告を検討する方が多いと思います。
確かに誰でもアカウントを持てて、拡散力のあるSNSを使えば、あなたの動物病院の認知度は一気に高められるでしょう。
しかし、SNS広告に落とし穴があることもまた事実です。
今回はSNS広告の課題と効果的な広告方法について考えていきたいと思います。
SNS広告に頼りすぎてはいけない理由
一体なぜSNS広告に頼りすぎるのは危険と言われているのでしょうか。理由はいくつかありますが、まずSNS広告は運営会社に依存している部分が多く、運営の方針次第で広告の方向性を変更しなければならないケースが多々あります。例えばInstagramの場合ですと、2021年10月に仕様変更があり、薬品関連の規制が拡大されました。それによって、これまで違法薬物および処方薬のみ売買が禁止されていたものが、医薬品・非医療用薬物問わず薬の売買が全面的に禁止となってしまったのです。こうなってしまうと、宣伝できる商品の範囲が限られてしまいますよね。
おのずと広告も作り直しになってしまいます。例え使いにくくなってしまっても、運営の方針に従わなければならず、広告活動がしにくいと感じることもあるでしょう。この仕様変更は何もFacebookに限った話ではなく、InstagramやTwitter、LINEなどでも定期的に行われていることであり、いつどの媒体の仕様がどのように変わるのかは誰にもわかりません。
また、SNS広告の効果検証を行うためには、コンバージョン計測が必須です。しかし、この計測方法についてもアクセス解析ツールが出した数字と、SNSの管理画面が出す数字とでは異なることがあり、運営を過信するのは危険と言えます。このように運営会社に依存する媒体を過信しすぎると思わぬ落とし穴にはまることがありますので、十分に気を付けましょう。
他にもあるSNS広告のリスク
SNS広告における大きなリスクのひとつとして、炎上問題も挙げられます。拡散力が高いところはSNS広告のメリットですが、その分良い投稿もそうではない投稿も、不特定多数の人物に知られてしまいます。過激な投稿が火種になって大炎上し、謝罪会見や活動自粛に追い込まれた企業や有名人は枚挙にいとまがありません。
SNSにもFacebookやTwitter、Instagramなど、さまざまな種類がありますが、そのなかでも特にリツイート機能が存在するTwitterは拡散力が高く、炎上しやすいと言われています。SNS広告を展開する際には、それぞれの媒体の特徴を理解したうえで、最適と思われるものを選びましょう。もちろん投稿内容に気を配ることも大切です。
SNSで効果的な広告運用をするためには
デメリットもありますが、SNS効果には前述の通りメリットもあります。特に認知度を高めたい動物病院や、広告にかける予算が限られている動物病院であれば、SNS広告がおすすめです。運営会社の都合に振り回されることなく、広告運用をするためには、運用ノウハウを知り尽くした広告代理店に依頼すると、仕様変更にもフレキシブルに対応してもらえます。また、SNSの大きなデメリットである炎上リスクも広告代理店に相談することで、対策を取ってもらえます。定期的に効果測定を行い、軌道修正案を出してもらえるため、確実に効果を出したい方は、ぜひ代理店に依頼しましょう。
広告手段は複数設けるのがベスト
私個人としては、広告方法はSNSやホームページなどのオンラインのみに頼るのではなく、ダイレクトメールやチラシなど、アナログ手法も活用することをおすすめします。特にあなたの動物病院がローカルに根差した動物病院であれば、アナログな広告活動のほうが目にとめてもらえる可能性大です。特にダイレクトメールは、郵送費や印刷費用こそかかりますが、ほぼすべての方に見てもらえるため、高い広告効果を期待できます。SNSを活用していない高齢者が多い動物病院ほど、この広告活動は有効だと考えます。
広告活動にしても、宣伝活動にしても、あまりに運営会社に依存してしまうと、あなたの動物病院らしさが出しにくくなります。広告代理店を介すと確かに広告制作や投稿がスムーズになりますが、代理店から言われるままにしていると、これまた自分たちらしさがなくなるため、バランスが難しいところです。それであれば「SNS広告は代理店に任せ、ダイレクトメールやチラシなどのアナログ広告は自分たちの色を出して作る」など、メリハリをつけたほうが効果的かもしれません。
あなたの動物病院の顔役である広告を制作する際にはクリエイティブの内容だけではなく、媒体や利用する代理店にもこだわって決めるようにしましょう。そうすることによって、広告の方向性を定められるようになっていきます。