「営業活動と恋愛はよく似ている」と言われることがあります。
どんなに魅力的に見える要素であっても、相手のニーズに合っていなければ意味がありませんよね。
目的を達成するためには、相手が求めているものを理解して、それを提供できる人になっていく必要があります。
どの業種でも営業で成功している人は、顧客のリサーチを絶えず行っているものです。
新規顧客開拓を考えているのに効果を得られないというあなたは、もしかしたらアプローチの方法が間違っているかもしれません。
今回は効果的な顧客リサーチについて考えていきたいと思います。
営業のステップ①まずはターゲットを絞り込もう
特定の飼い主さんに常連となっていただくために、その飼い主さんのプロフィールをリサーチすることもあれば、とにかく新規の飼い主さんをたくさん増やしたいと考えている方もいるでしょう。その場合、闇雲に営業活動を行うよりもある程度ターゲットを絞り込んで、そのターゲットに訴求できそうな商品・サービスを考えていくほうが効果的です。
ただし、この場合ターゲットのペルソナを深堀りして鮮明にしていかなければなりません。年齢・性別・居住地はもちろん、日常の行動パターンや金銭感覚、思考までを徹底的に想像して購入者像をイメージしていくことで、理想的な商品・サービスを思い描けるようになります。
営業のステップ②顧客リサーチできる体制に見直そう
顧客のターゲティングをするときには、過去あなたの動物病院の商品やサービスを購入してくれた飼い主さんの傾向を考えてみるのが一番の近道です。リピーターはもちろん、問い合わせをしてくれた飼主さんの流入経路や特徴を理解しておくと、営業活動の方法を見直すことができます。ただし、顧客情報が整理されておらず、飼主さんの情報を集められないという動物病院も珍しくありません。これではどんなにニーズがあっても、効率的な営業活動はできないでしょう。適切なターゲティングをするためには、日頃から飼主さんのデータをこと細かく記録し、社内で共有できるような体制を敷く必要があると考えます。データが蓄積されていることで、営業活動がスムーズに進むようになるはずです。
営業のステップ③複数のリサーチ方法を確保する
情報が氾濫している今の時代、飼い主さんのリサーチ方法も多種多様です。もちろん基本はあなたの動物病院の端末に入っているデータベースになるかと思いますが、それ以外にもSNSやブログから飼い主さんの情報を手に入れることもできます。また、アンケート調査や座談会を実施して、こちらから積極的に情報を集めるという手もあります。情報量が多ければ多いほどターゲティングの精度も上がるはずです。まずは、ターゲットとなる飼い主さんがいれば、その方のことを徹底的に調べつくすつもりでとことんリサーチをかけましょう。
顧客リサーチをするときに押さえておきたいポイント
顧客リサーチでは、ただ飼い主さんの情報をまとめるだけではなく、さまざまな工夫が求められます。以下で紹介する3つのポイントを押さえておくことで、より効果的かつ効率的なセールス活動を展開できるようになるはずです。
インタビュー調査を一度は実施してみる
顧客リサーチの方法はさまざまであるとお伝えしましたが、精度の高い情報を集めたいということであれば、ぜひインタビュー調査や座談会などのイベントを開催してリアルな声を集めましょう。マーケティングを行う際、端末上の顧客情報だけでは施策を考える際にも机上の空論で終わってしまう可能性がありますが、それに飼主さんのリアルな声が加わることによってよりニーズの高い営業活動を展開できるようになるはずです。
インタビューで飼い主さんの声を集める際には、できる限り回答しやすいような質問を複数考えるようにしてください。それによって回答率を高めることができます。
リサーチした情報はみんなと共有する
リサーチした情報は内密に扱うものと思われがちですが、決してそうとは言い切れません。「アンケートの結果、こんなサービスが求められていることがわかりました」と、スタッフやリピーターの飼い主さんに周知することで、「こんな商品が今求められているんだ」と思ってもらえるでしょう。あとはそのニーズに添った商品・サービスを展開していくことで、購入してもらいやすくなります。相手に伝えるべき情報はどんどん公開して、動物病院のトレンドをあなた自身が発信していくことを意識しましょう。
リサーチは定期的に行う
興味を持っているコンテンツのことは定期的に調べたくなりますよね。顧客リサーチについてもまったく同じことが言えます。いつまでも同じ情報をもとに営業活動をしていると、トレンドが過ぎ去ったときに気づきにくいものです。そのようなことがないように、定期的に調べ直して情報をアップデートをしていきましょう。情報は鮮度が命と言っても過言ではありません。優秀な営業を目指すのであれば、このことは忘れないようにしてください。
営業活動においてリサーチは避けては通れない行動です。しかし、ただやみくもに調べるのではなく、目的と方向性を定めたうえで適切な情報を集めるように意識してください。そのためには、まず目の前の飼い主さんに積極的な姿勢で診療にあたり、情報を集めるようにしてください。