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前回のブログでは、アメリカの認知心理学者であるジョージ・ミラー氏が提唱した「マジカルナンバー」、通称「ミラーの法則」についてお話しました。

近年では、ネルソン・コーワン心理学教授が提唱した「マジカルナンバー4±1」が有力で、人は短期的には3~5つのことしか覚えられないということがわかりました。

実際のところ、覚えられる量には個人差がありますが、3つであればほぼ人の意識に強く残すことができると私は確信しています。

特に日本人は「3原則」や「3か条」が多いことからもわかるように、3と言う数字を意識しやすいように思います。

あらゆる点から3と言う数字を意識して、動物病院の経営を考えていくようにしましょう。

今回は3つの要素に絞るときのポイントをお話したいと思います。

3という数字を活かす方法①商品プランを考えるとき

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新しい商品やサービスを展開するときには、ひとつの商品に絞って打ち出すのではなく、3つの商品を用意して、ひとつのラインとして展開していきましょう。例えばペット用のシャンプー・コンディショナーを打ち出すときには、最も打ち出したい商品を真ん中のランクに置き、それよりも少し高いものと少し安いものの3商品を用意しましょう。

前回のブログでもお話しましたが、「松竹梅の法則」によると、人は3つのランクのなかから一番真ん中のものを選ぶ傾向にあります。最も低いものだと「なんだか安物買いの銭失いになりそう」と思ってしまいますし、最も高いものだと「値段が高いものにお金を出して後から損をしたくない」という心理が働いてしまうからです。

この選択肢が2つだと人は安価なほうに流れがちですし、4以上ですとわかりづらく、気に留めてもらえない可能性があります。

この心理をうまく手に取って商品を展開すると覚えてもらいやすく、また手にも取ってもらいやすくなるでしょう。ちなみにMacBookのラインナップやNetflixの料金プランには、この法則が活用されていると言われています。

3という数字を活かす方法②プレゼンを行うとき

3という数字は、プレゼンのシーンでも活用することができます。スティーブ・ジョブズは生前、プレゼンを行うときにポイントを3つに絞ってアピールをしていたそうです。プレゼンで説明時間が長くなると、オーディエンスから飽きられてしまうため、最初にポイントを3つに絞って伝えることを周知しましょう。それだけでオーディエンスの聞く姿勢は変わってくるはずです。

長時間に及ぶプレゼンの際には、定期的に「3つのポイント」を伝える時間を設け、「今からこの商品のポイントをご紹介します。主な魅力は〇〇、××、△△の3つです」と結論を伝えてから話を展開するようにしましょう。

3という数字を活かす方法③動物病院をアピールするとき

企業理念や商品のコンセプトなど、あなたの動物病院をアピールしたい時にも強みを3つに絞りましょう。ひとつだけでは魅力が少ないように思われますし、4つ以上だと多すぎる印象で、記憶に留まりにくくなります。そして、PRポイントを3つ決めたら完璧に記憶し、ことあるごとにアピールしていってください。受け付けに貼り紙をしておくのもおすすめですし、常連の飼い主さんとのコミュニケーションで持ち出すのも良いでしょう。

ありとあらゆる方法で3を意識する

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営業戦略や経営戦略を考えるときには、ひとつふたつ考えて満足するのではなく、3つを目安に検討するようにしましょう。何でも3つを目標にしておくと、さほどストレスなく達成できますし、選択肢にも広がりが生まれて、動物病院の経営をより良い方向に導きだせるかもしれません。また、広告方法にしても前々回のブログでお話したようにSNSだけではなくチラシやダイレクトメールなど、3つに幅を持たせることで、ターゲット層がおのずと広がります。

身近なところで取り組みやすいのが、あなたの動物病院への連絡方法です。いまだに電話しか設置していない動物病院もありますが、メールやFAX、SNSなど3つ以上の導線を設けておくと飼い主さんも連絡しやすくなっておすすめです。

3つの要素はあなただけでななくスタッフ全員で話し合おう

3つの要素に絞り込めばうまくいくと思われるかもしれませんが、経営とはそんなに簡単なものではありません。一人の人間が考えた3つの要素はばらつきが生じることも多く、実質2つの選択肢になっていることがあります。そのようなことがないように、3つの要素を考えるときにはスタッフ全員で話し合い、方向性の違う3要素を打ち出しましょう。3つの選択肢それぞれに個性を出すことで、飼い主さんは選ぶ楽しみを感じられます。

3と言う数字はビジネスシーンでよく用いられるため、ぜひ意識してみてください。きれいに3つまとまればサービスの方向性も定まり、飼い主さんに説明しやすくなるでしょう。ぜひ実践してみてください。

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