銀行に融資を通したいときや、経営がマンネリになっているとき、また単純に新しいビジネスにチャレンジしたいと考えた時には、ビジネスプランをしっかり練ることから始めましょう。
新規事業計画と言うと難しいイメージがありますが、本当にうまくいく魅力的なビジネスプランであれば、計画書も簡素にまとめられるはずです。
今回はビジネスプランの考え方とプレゼンの方法について考えていきたいと思います。
なぜ魅力的なビジネスプランはシンプルに説明できるのか
魅力的なビジネスプランというと壮大なイメージがありますが、実は計画書を見せてもらうと、至ってシンプルであることが多いものです。プレゼンをするにしても、60秒もあれば概要を伝えられるものばかり。これは一体何故なのでしょうか。
基本的にビジネスプランというものは、相手がイメージできるものであればあるほど通りやすく、また上手くいきやすいものです。専門用語を理解してもらう必要があったり、複雑な仕組みになっていたりするものは、飼い主さんからも「面倒くさい」と思われ、手に取ってもらえる可能性が低くなります。
そのため、ビジネスプランはシンプルに表現できるものが良いと考えます。それでは、シンプルなプランをつくるためには、一体どのようにしたらよいのでしょうか。ポイントは以下の3つです。
ターゲットを絞り込む
たくさんの商品を販売したり、多くの飼い主さんに足を運んでもらったりするためには、幅広い層に訴求しなければならないと考えるかもしれません。しかし万人受けする商品というものは無難な印象が強くなりがちで、せっかく出した新商品も手に取ってもらいにくいことがあります。すでに物があふれている今の時代、多くの人に訴求できるものよりも、ターゲットを絞って、特定の層に強烈なインパクトを与えるものを打ち出したほうが良いでしょう。
たとえば今高級路線のペット用シャンプーがベストセラーとなっています。一本1万円前後するシャンプーを手にとってくれる飼い主さんは限られるでしょう。しかし品質はよく、経済的に余裕のある人や、ペット用品にお金を惜しまないという人には確実にアプローチできるのです。ターゲットを絞り込めれば計画も立てやすくなり、魅力的な表現をしやすくなります。そのため、まずはターゲットを絞ることから始めていきましょう。
メッセージ性が高い
「ワンちゃんの毛並みをきれいにするシャンプー」や「ネコちゃんの栄養バランスを整えるキャットフード」など、ほとんどの商品には訴求ポイントがあります。このポイントがブレずにしっかりしていると、プレゼンの際にもそのポイントを強調すればよく、シンプルにPRできるはずです。
そのため、新商品やサービスを考える際には、それらを通じて最も伝えたいことを明確にしましょう。コンセプトが一貫している商品は飼い主さんにもわかりやすく、興味を持ってもらえるかもしれません。そしてこのメッセージは多くても3つ程度にまとめましょう。あまりに多いと記憶に残りにくく、短時間で商品を説明することもできません。
実現可能なものだけを採用する
「100円でペットフード購入放題」や「予防接種永久無料」など、非現実的なプランは新規事業を考える際に採用するべきではないと考えます。インパクトはあっても継続性がなく、頓挫してしまう未来が、プレゼンされる側にもぼんやりと見えてしまうからです。あまりに現実味のないビジネスプランは、興味や関心を持たれません。そのようなことがないように、「本当にできそう」「ニーズがありそう」と思ってもらえるプランだけを採用するようにしてください。「ありそうでなかった」と思ってもらえるプランが、個人的にはベストと考えます。聞いている人に、「こんなの欲しかった!」と思ってもらえたら、そのビジネスの成功確率は高いといえるでしょう。
プレゼンをするときには常に60秒での説明を意識しよう
ビジネスプランの内容もさることながら、プレゼンの内容も非常に重要だと考えます。どんなに魅力的なプランであっても、説明がうまくいかずに冗長になると、相手から興味を持ってもらえません。上手なプレゼンのコツはいくつかありますが、まずは興味を持ってもらえるように、つかみの60秒で話す内容を考えましょう。
新商品や新サービスの特徴がどこにあるのか、価格や販売個数はいくらぐらいか、概要をまとめて伝えられるようにしてください。それができるようになっていくことで、商品のコンセプトもより明確になっていくはずです。
反対に60秒で説明時間が余ってしまうようであれば、アピールポイントが薄い可能性があります。その場合はビジネスプランの改善を試みましょう。
多くの飼い主さんに、新しい商品・サービスを広げていくためには、誰にでもわかるものが良いと考えます。今回紹介したポイントを押さえつつ、ぜひ新しい企画を練ってみましょう。60秒間に凝縮して、わかりやすくプレゼンできるようになると、ビジネスの認知度が高まっていくはずです。