黒と白のストライプの女性の横の椅子に座っている黒の長袖シャツの男

私たち獣医師は日頃個人の飼い主さんと接する機会が最も多く、企業や組織といった団体を相手に商品を販売する機会はめったにないかもしれません。

このように個人を対象に営業することを、BtoC(Business to Consumer)営業と言います。

しかし、時と場合によっては法人を対象に商品をおすすめしたり、購入契約を交わしたりすることもあるでしょう。

このことをBtoB(Business to Business)営業と呼びます。

 

BtoB営業には、一回の契約で大きな売上げが期待できたり、社会的信用を獲得できたりと、BtoC営業にはない魅力があります。

その一方で、契約に至るまでのフローが複雑だったり、ターゲットが絞られていたりと、BtoB営業ならではの苦労があることも事実です。

BtoB営業に慣れていない獣医師は、勝手が違うフローに戸惑うこともあります。

それではどのような点に注意をすればスムーズに契約を取り交わすことができるのでしょうか?

今回はBtoB営業のポイントについてお話していきたいと思います。

BtoB営業の一般的な契約フロー

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一般的な営業活動のフローは以下の通りです。

  • 社内での営業準備(資料やパンフレット作成など)
  • ターゲットの分析とリサーチ
  • アポイントの獲得
  • 企画書・見積書の作成
  • 商談
  • 受注・契約締結
  • アフターサポート

BtoB営業でもBtoC営業でもこの基本的な流れは変わりません。ただし、契約の規模が大きければ大きいほどひとつずつのプロセスが煩雑になり、契約に至るまでに時間がかかるということがあります。特に商談から受注の流れは時間がかかりがちです。なぜなら、BtoB営業になると決裁者が複数存在するケースが圧倒的に多く、社内稟議に時間を取られてしまうためと言えます。

たとえ窓口の担当者があなたの動物病院の商品・サービスを気に入ってくれても、社長の鶴の一声でひっくり返る可能性は大いにあるでしょう。その場合、上席者立ち合いのもと、再度プレゼンを行うケースもあります。いくらあなたが効率化を図りたいと思っていても、取引先の社内事情でスムーズにフローが流れない可能性は十分にありえます。そうなってしまったら決して相手を急かすのではなく、時には待つことも重要です。

BtoB営業をうまく進めるポイント

紙にペン

BtoB営業はすべてあなたのペースで進められるわけではありませんが、なんらかの工夫をすることでフロー効率を上げていくことができます。ここではBtoB営業をスムーズに進めるポイントについて解説します。

決裁者の存在を意識して話を進める

BtoB営業では商談をしている相手が決裁者であるとは限りません。むしろ、商談相手と最終決定者は違うというケースがほとんどです。私たちは営業をする際につい目の前の相手を納得させようと考えがちですが、決裁者からも同意を得られなければ意味がありません。そのため、見積書や企画書を作成する際には商談相手ではなく、決裁者の存在を意識して考えるようにしましょう。あなたが提案する商品・サービスが企業にとってどのようなメリットがあるのか、他社にはない魅力はどこにあるのかを企画書・見積書へふんだんに取り入れましょう。

ターゲティングを徹底する

一般消費者(=toC)よりも企業は数が限られています。そのため、目に入る企業に片っ端からアプローチをかける方がいますが、これは非常に非効率です。企業は営業をかけられることに慣れているため、ニーズがない商品・サービスの営業をかけられても真剣に耳を傾けることがないでしょう。

本当に必要としている企業に商品・サービスを届けるためには、あなたが今販促しようとしている商品の特徴を熟知する必要があります。同時にその商品を必要としていそうな企業の規模や業種、エリアを想定して、ターゲットを絞り込んでいきましょう。このフローを加えるだけで、闇雲にテレアポや飛び込み営業をかけるよりもずっと効率的になります。

コミュニケーションは継続的に取る

BtoC営業と比較してBtoB営業はひとつひとつのプロセスに時間がかかると説明しました。ここで注意したいのは、「今決めているのだろう」と考えてターゲットを放置してしまうことです。気がついたら同業他社に決まっていた、というケースは実は珍しくありません。あまりしつこくアプローチするのも考えものですが、商談後に何のフォローもないと改善点や相手からの追加要望にも気づくことができないでしょう。見積書・企画書を提出してから一週間後に一度連絡をして、進捗状況を把握するようにしてください。

 

今回は私のブログでは初となるBtoB営業について解説しました。一度の契約で大きな収益を期待できるBtoB営業は、ぜひ動物病院にも取り入れるべきだと私は考えています。もしもあなたの動物病院に団体需要のあるサービス・商品があれば、積極的に売り込みをかけてみてはいかがでしょうか。さまざまなメリットを感じられるようになります。

 

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