Free photos of Turn on

どんなに経営が順調にいっている動物病院であっても、欠点や課題はひとつくらい存在するものです。

今は小さなほころびであったとしても、放置したままだとそのほころびは広がっていき、いずれ経営が行き詰まる原因となるかもしれません。

そのようなことがないように、あなたが経営する動物病院の問題には常に気を配っていたいものです。

ここでひとつ懸念点となるのが、あなたが動物病院の本当の問題を明確にできるかどうかです。

本当の問題には気づかず、反対に現状維持でも大丈夫なところを課題とみなして改悪すると、経営の先行きが怪しくなります。

これでは経営者として少し頼りないものです。

そこで今回は、本当の問題を正しく把握できる「課題発見力」の高め方をレクチャーしていきます。

課題の見つけ方に自信がないという方は、ぜひ参考にしてください。

課題発見力を求められるシーンとは

Problem, Question, Solution, Response, Task, Difficulty

経営者として、そして獣医師として働くなかで、課題発見力はどのようなシーンで求められるのでしょうか。3つ紹介します。

スタッフをマネジメントする際

経営者である以上、スタッフのマネジメントは避けて通ることができない業務です。スタッフ一人ひとりの強み・弱みを理解し、適切な業務指示を下すことは重要な経営者の役割と言えるでしょう。そのスタッフにはどのような弱点があり、どのように指導すれば改善されるのかを考えている時は、あなたの課題発見力が試されている瞬間だと言えるでしょう。

業務効率化を考える際

過度な残業が発生していたり、飼い主さんを長時間待たせたりする状況が続いているときには、業務フローに何らかの問題が発生している可能性大です。診療や事務手続きなど、ひとつの業務に時間を割きすぎているのか、技術・知識不足のスタッフが多いのか、IT化が進まず手作業が多すぎるのか、問題の根本にあるものを明らかにするために、課題発見力はマストです。問題の原因を正確に理解することによって、解決策も考えられるようになるでしょう。

職場の人間関係を見直す際

毎日顔を合わせて仕事をする以上、どうしても人間関係のトラブルは発生しがちです。対立している者同士にはそれぞれに言い分があるものですが、その間に立つあなたは客観的な視点を持って、解決策を考えなければなりません。そのときにもやはり課題発見力が求められます。何が原因で人間関係に摩擦が起きているのかを理解したうえで、人員配置を見直すなり、話し合いの場を設けるなり、解決策を考えられる経営者は、スタッフからも信頼されるものです。

課題発見力を高める方法

Laptop, Business Man, From Above, It Expert

「どこかに問題があることはわかっているけれど、自分が正しく理解できているのか自信がない」と歯がゆい思いをしている方は少なくないでしょう。課題発見力を高めるためには、普段から周りの環境に気を配り、経営者に必要な思考を身につけておかなければなりません。ここでは特に重要な3つのポイントを紹介します。

ゼロベース思考・クリティカルシンキングを身につける

問題を正確に理解する際に、最大の妨げとなるのが「思い込み・先入観」です。前提を疑い、目的を忘れることなく、動物病院全体を俯瞰的に見られるような「ゼロベース思考」を身につけることによって、視野を広く持って問題を見つけられるようになります。

また、意識的に自分の思考を批判的に見る「クリティカルシンキング(批判的思考)」という思考法も、課題発見力を高めるのに有効です。主観や先入観に走ってしまいそうなときほど、このクリティカルシンキングを意識して、冷静になるようにしましょう。

構造化スキルを身につける

動物病院の問題を解決するためには、ときとしてスタッフの力を借りなければならないこともあるでしょう。むしろあなたひとりで解決できる問題のほうが少ないかもしれません。

スタッフから協力を得るためには、あなた自身の口から課題点やその解決方法をわかりやすく説明できるようになる必要があります。さもなければ、どんなに良い改善策であっても協力してもらうことはできないでしょう。

そのためには、問題を図式化したり、論理的に説明できたりするスキルを身につけるようにしてください。それができるようになると、頭の中でも問題の発生から解決までの流れを描けるようになり、おのずと課題発見力も上がっていきます。

コミュニケーションスキルを身につける

本当の問題をいち早く発見できる人は、周りをよく見ているものです。だからこそちょっとした変化にも敏感に反応し、すぐに課題解決策を考えられる体になっているといえます。周りの変化に敏感になるためには、普段から周りに関心を持って、積極的にコミュニケーションを取るのが有効です。スタッフや飼い主さんの多様な考え方に触れることで物事を多面的に捉えられるようになり、問題にも気づきやすくなります。

課題解決力はもちろん大切ですが、その前段階となる課題発見力も重要な経営者にとってはスキルです。今回お伝えした3つのスキルを高めて、院内の問題にはいち早く気づけるように気を配りましょう。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事