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テレビ番組を見ていると、よく「〇〇の真相はCMのあと」とか「続きはWebで」といった展開になることがありますよね。「ありきたり」と思いつつも続きが気になって、ついつい最後まで見てしまったことはありませんか。これは「ツァイガルニク効果」と呼ばれるもので、中途半端な状態はかえって人の記憶に残りやすいという心理学用語です。マーケティングにおいては、このツァイガルニク効果がよく使われているので、ぜひ動物病院の経営にも取り入れてみてはいかがでしょうか。

今回はツァイガルニク効果を活かした施策について紹介したいと思います。

ツァイガルニク効果を取り入れたセールステクニック

pen on paper

動物病院の営業方法としては、院内でのプロモーションにはじまり、ダイレクトメールや広告、SNS配信などさまざまな方法があります。そのなかにツァイガルニク効果をいくつか取り入れてみましょう。ただし、あまりにツァイガルニク効果を取り入れてしまうと、「もったいぶって鼻につく」感じが出てしまうので、ほどほどに打ち出していくことをおすすめします。

①ダイレクトメールや広告をシリーズ展開する

ダイレクトメールや広告は、定期的に送信している動物病院がほとんどかと思います。もちろんダイレクトメールは継続配信が理想的ですが、インパクトに欠けていると読んでもらえないことも。

自分の動物病院のダイレクトメールがマンネリ化していると感じたら、ツァイガルニク効果を意識して、シリーズものにしてみましょう。「動物病院でおすすめのペット用シャンプー・トリートメントランキング」を1配信につき1商品ずつ紹介していくと、飼い主さんも気になって、続きを読んでくれるかもしれません。また、先生の経歴を物語形式にして、

少しずつ紹介していくのもひとつの手段です。飼い主さんに読まれる可能性が高くなるだけではなく、獣医師もダイレクトメールのネタに困ることがなくなり、一石二鳥となります。

②同じラインの商品をキャンペーンで紹介する

たとえばシャンプー・トリートメントは、同じメーカーのものでそろえたくなるのが人の心理です。それはペット用のものでも同じことがいえます。シャンプー・トリートメントのようなセットものを売り出すときには、まず1月にシャンプー、2月はトリートメントといった具合に、月ごとのキャンペーンを行いましょう。飼い主さんが「1月にシャンプーを買ったからには、2月のトリートメントもそろえなければ中途半端で気持ちが悪い」と思ってくれるかもしれません。

また、「来月はどのような商品をキャンペーンで打ち出すのかな?」と、自分の動物病院を気にかけてもらえる可能性も高まります。

③最初の価格を低く設定して販売する

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デアゴスティーニと呼ばれる分冊百科を知らない人は、ほとんどいないのではないでしょうか。週刊や隔週刊で特定の分野の情報誌が送られてくるシリーズです。気になる分野のシリーズを購入したことがある人も多いかもしれませんね。

そのディアゴスティーニは、初回のみ非常に安値に設定されています。定価の半額、なかには1/4程度の価格に設定されているものもあり、価格の安さにつられて購入してしまったという人も少なくありません。それがまさにディアゴスティーニ社の戦略のうまいところです。

2号以降は徐々に価格が上がっていきますが、一度購入してしまった消費者は「せっかく購入したのだから、最後まで集めたい」という気持ちになり、価格が上がってもすべてのシリーズを購入する傾向にあります。これだけだと途中で離脱してしまいそうですが、ディアゴスティーニは継続特典をつけたり、収納バインダーの価格を下げたりすることで、消費者の離反を防いでいます。

ぜひこのディアゴスティーニの戦略を、動物病院の経営にも取り入れてみてください。ペット用のシャンプー・トリートメントなどのペットアイテムや予防接種などの診療サービスは、半永久的に必要なものです。そういったものは定期購入制度を取り入れて、初回の価格だけぐっと下げましょう。ひとつ100円、500円など、ワンコインに設定すると飼い主さんの反応は大きく変わってきます。2回目、3回目はいきなり定価に戻すのではなく、定価の1/3、1/2といった具合に徐々に吊り上げていくと、飼い主さんも購入しやすく、長きにわたって購入してもらえるでしょう。途中で離反する飼い主さんが多いようであれば、特典をプラスするなどして、お得感が出るようにしてください。

ツァイガルニク効果はビジネスシーンだけではなく、恋愛を含む人間関係でもよく取り入れられるものです。それだけ「最後まで見届けたい」と思う人は多いといえるでしょう。自分の動物病院のリピーターを増やすためにも、キャンペーンを行う際にはぜひこの施策を取り入れてみてください。

 

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