今回のブログのテーマは「ブレる」です。
仕事でも私生活でも、言動がコロコロ変わる、いわゆる「軸のない人」がいますよね。
もしかしたら、自分もそうかもしれないと感じることが、私自身にもあります。人はさまざまなものから影響を受ける生き物です。
それ故、矛盾した行動をとってしまうのは、ある意味で自然なことだと考えます。
しかし、仕事において一貫性がない人は周りからの信頼を得られず、成功を収めることができません。
動物病院の経営者として、ブレない姿勢を貫くためには、どうしたらよいのでしょうか。
今回は人がブレてしまうメカニズムと、マインドを安定させる考え方についてお話ししたいと思います。
言動がブレてしまう3つの理由
私が考える人の言動がぶれてしまう理由は以下の3つです。
- 人に嫌われるのが怖い
- 失敗を恐れてしまう
- 効果がすぐに出ないと焦る
あなたが新しい動物病院の施策を考えたとしましょう。それをスタッフに発表したところ、反対派の意見が多かったとします。この時にスタッフの顔色を伺い、ご機嫌をとるために施策を中止してしまう人が少なくないのです。この状態で、動物病院の経営が良くなるはずがありません。
本当に自信がある施策であれば、きちんとスタッフに説明して理解してもらうような姿勢をとりましょう。その姿勢こそ、「ブレない経営者」として重要なものです。
また、自分の考えが失敗に終わってしまうことを恐れて、すぐに方向転換してしまう人もいますが、これもNGです。すぐに結果が出る施策ばかりではありません。自信を持って打ち出した施策であれば、すぐに失敗を認めず、何度か試行錯誤してみることをおすすめします。せっかちな人ほど、すぐに結果を求めるものですが、第三者からは「言動がすぐにブレる」と思われがちです。コストがかかっている以上、結果を急ぐ気持ちは分かりますが、鷹揚に構えて見守る姿勢も、経営者にとって重要なことではないでしょうか。
行動のブレをなくすためには①ゴールのイメージを明確にする
言動がブレやすい経営者の多くは、プロジェクトの詰めが甘いものです。他の動物病院の成功事例をそのままマネしようとしたり、「なんとなく良さそうだから」という理由だけでプロジェクトを走らせたりすることがあります。このように詰めが甘いプロジェクトは、第三者からの意見やコストの問題など、壁に突き当たると即座にほころびが露呈してしまいます。それを「どうせなんとなくで始めた計画だから」とブラッシュアップすることもなく、諦めてしまう経営者も珍しくありません。
これではどのような施策であっても、成功するはずがありません。まずプロジェクトを考える時には、ゴールのイメージをはっきりさせる必要があります。ゴールを定めておくことによって、途中行き詰まったときにも、そのゴールに合わせた軌道修正ができるためです。絶対に達成しなければならない目標は何か、プロジェクト立ち上げの際には決めておきましょう。
行動のブレをなくすためには②人から嫌われることをおそれない
行動のブレが多い人ほど、周りの目を気にしがちです。相手から少しでも嫌そうな顔をされると、すぐに自分の意見を引っ込めてしまうクセがある人はいませんか。思い当たる節がある人は、その自分の姿勢を見直すことから始めてみましょう。多少厳しいようでも、本当に動物病院やスタッフのためになる施策であれば、周りもいずれ理解してくれるはずです。
表面上は優しくても、意見がぶれやすいリーダーに人がついてくるとは思えませんよね。多少強引であっても、時には自分の意見を突き通すぐらいの強い姿勢を、経営者として見せましょう。
ただし、今の時代行き過ぎた意見の押し付けは、パワハラと捉えられてしまうことも。大きなトラブルへ発展しないように、自分の意見を主張するときには柔らかい物腰を意識するようにしてください。
行動のブレをなくすためには③切り捨てるところはきっぱり切り捨てる
これは嫌われる勇気と似ているかもしれませんね。行動がブレやすい人の共通点として、優柔不断という特徴が挙げられます。選択肢が多いからこそ、決断に悩んでしまうのですね。それであれば、本当に自分が良いと思っているものや、あなたの動物病院に合っていると心から思うものだけを吟味して、他のものはスッパリ諦めるくらいのマインドを持ちましょう。どんなに優れた経営者であっても、すべての理想を実現するのは難しいものです。それであればプロジェクトも取捨選択をして、自分が選んだものだけに集中するようにしてください。
軸のある経営者になると周りからの尊敬を集めますし、目の前の業務にも集中できるようになります。自分が優柔不断な性格であると自覚している方は、一度今回紹介した3つのポイントを実践してみてください。行動が変わることで、周りの目が変わってくるかもしれません。