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リフォームやエステ関連の広告には、よく「ビフォーアフター写真」が載っていますよね。

とても同一人物や建物とは思えない変貌ぶりを目にすると、その業者の優秀さを感じます。広告にビフォーアフター写真を挿入するのは、見た人にインパクトを与える有効な手段であることに間違いありません。

しかし、ビフォーアフター写真の取り扱いには注意が必要です。

今回は広告にビフォーアフター写真を使用する際の注意点を紹介します。

ビフォーアフター写真掲載に関する取り決め

動物病院以外にもさまざまな医療機関がホームページや広告に、ビフォーアフター写真を掲載しています。「それならば、自分の動物病院のビフォーアフター写真を掲載しても大丈夫だろう」と安易に考えてしまいがちですが、押さえておかなければならないポイントがいくつかあります。

たとえば、少しでもきれいに見せたいと思い、写真を加工するのは絶対にNG。こちらは獣医療広告ガイドラインで禁止されている虚偽広告や誇大広告に該当してしまうおそれがあります。実際に消費者庁からの指導を受けた事例もあるほどです。

また、加工はしなくても角度を変えた撮影もNG。同じ条件下で撮影したビフォーアフター写真を使いましょう。

動物病院のビフォーアフター写真の作り方

広告にビフォーアフター写真を使用する場合は、「診療、またはサービス利用前のみ」「診療、またはサービス利用後のみ」の写真を用意しましょう。また、テキストでも施術前はどのような状態であったのか、何か月でアフターの状態になったのか、さらにはペットの年齢や症状、治療の内容(費用含む)をより詳細に書くと説得力が増します。

広告に載せられないものはホームページに載せると良し

農林水産省が管轄している「獣医療広告ガイドライン」では、動物病院のホームページを広告扱いしておりません。そのため、比較的自由にビフォーアフター写真を掲載することができます。ガイドラインの存在を気にしている方は、広告には載せず、ホームページに載せてみると良いです。

ビフォーアフター写真を取り入れたい動物病院のメニュー

ビフォーアフター写真は見た人にインパクトを与えられる、非常に有効な手段ですが、前述のとおり掲載にも一定の規定があります。また、ケガなどで痛々しいペットの姿を写したビフォー写真を使用すると、かえって飼い主さんが引いてしまうことも。そのため、ビフォーアフター写真は特定のメニューを紹介するときに使うと良いです。

①トリミング写真

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トリミングメニューを採用している動物病院では、トリミング前と後のワンちゃんの姿を撮っているところが多いようです。長い毛でモサモサだったワンちゃんが、トリミングですっきりした姿になると、見ている人にも気持ちよさを感じてもらえます。また、カットにもさまざまな方法があり、テキストですべてを説明するのは難しいものです。それもビフォーアフター写真を見せることで、「こんなカット方法もあるのだ」と知ってもらうことができます。

②シャンプーやトリートメントなどのケアアイテム

人間用のシャンプーやトリートメント同様に、ペット用のシャンプー・トリートメントも、タイプによって毛質が大きく変わってきます。ビフォーアフター写真を撮影すると、より違いがわかります。動物病院の看板商品であるシャンプー・トリートメントにはぜひビフォーアフター写真を使用して、飼い主さんに訴求しましょう。毛並みの美しいペットは、見た人も楽しい気持ちになります。

③動物病院内のビフォーアフター写真

動物病院の外装や内装をリフォームした場合、ビフォーアフター写真を掲載すると良いです。あまりきれいではなかった従来の施設や設備を新しいものと比較すると、いかにきれいになったかを明確に伝えられます。明るく、清潔な動物病院は、一定の飼い主さんを惹きつけます。リニューアルオープン記念と銘打って、キャンペーンを実施するときにはぜひ広告に載せてみてください。

こんなビフォーアフター写真はなるべく避けよう

Cat, Young Animal, Kitten, Gray Cat, Gray Kitten

一方で取り扱いに注意が必要なビフォーアフター写真もあります。たとえば、ひどいケガを負ったペットのビフォー写真。たとえアフター写真ではきれいな状態になっていても、ビフォー写真のインパクトが強すぎて、暗い印象を与えてしまいます。不快感を与えるビフォー写真はなるべく避けましょう。また、ドッグフードの広告にビフォーアフター写真を使用するのも要注意。「ワンちゃんの体格が良くなりました」などとうたっても、それは必ずしもペットフードのおかげとは言い切れません。根拠が不明確なものはガイドラインに抵触するおそれがあるので、一度よく考えてください。

ビフォーアフター写真は広告でよく見られる手法ですが、取り扱いを誤ると虚偽広告になってしまうことも。広告代理店やスタッフに相談しながら、どのような写真を使うのかを考えてください。

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