Free Puppy Dog photo and picture動動物病院に限った話ではありませんが、医師と患者、獣医師と飼い主さんの関係性はドライになりがちです。

何度も顔を合わせている飼い主さんでも、必要最低限の話しかしていないという獣医師は多いかと思います。

必要以上に飼い主さんとの距離を詰める獣医師も考えものですが、少しだけフランクに飼い主さんとコンタクトを取ると、より良好な関係が築けるかもしれません。

人は自分に好意を持って接触してくる相手に対して、心を開きやすくなるものです。

そこで今回は相手から好感を持たれやすくなる「ザイオンス効果」について紹介します。

ザイオンス効果とは

何度も自分に接触してくる相手が気になり、最終的に好きになってしまったという経験はありませんか?この心理は「ザイオンス効果」と呼ばれるもので、アメリカの心理学者であるロバート・ザイオンスが提唱したと言われています。最初は興味がなかったものや人物でも、接する機会が増えることによって警戒心が薄れ、良い印象を持つようになるのです。

「単純接触効果」とも呼ばれ、恋愛テクニックとしてしばしば活用されているこの心理効果ですが、実はビジネスシーンでもよく活用されています。ぜひあなたが経営している動物病院においても取り入れていただきたいところですが、少しやり方を誤るとストーカーと思われたり、不快感や警戒心を抱かせてしまったりします。そのようなことがないように、正しい方法で活用したいところですね。

メルマガ・SNSで好感度を上げる方法

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ザイオンス効果を利用したマーケティング方法としては、メールマガジン・SNSの活用がよく挙げられます。定期的にメルマガを発行・配信することによって、直接には会わずとも飼い主さんとの接触回数が増え、動物病院の存在をアピールできます。また、SNSやブログを頻繁に更新することによってあなたのサイトにアクセスしてもらいやすくなり、接触回数を増やすことができるのです。

膨大なコストをかけることなく、気軽に発信できるメルマガ・SNSは最も簡単なザイオンス効果を狙った事例と言えるでしょう。実際に現在は多くの企業や店舗がメルマガ・SNSを発信していて、一定の効果を期待できる施策と言えます。

飼い主さんと会う機会を増やす

メルマガやSNSの配信も有効ですが、飼い主さんと直接顔を合わせるわけではありません。より高いザイオンス効果を狙うためには、直接飼い主さんと顔を合わせる回数を増やすべきだと私は考えます。「ペットの不調が現れたときにしか動物病院には行かない」という飼い主さんは多いものですが、もう少し足しげく通っていただけるように施策を考えましょう。お得な予防接種の回数券を発売して必ず来院していただけるような仕掛けを作ったり、ペットホテルやトリミングといったサービスを充実させたりすると呼び込みやすくなります。特別なセールストークをしなくても、何度か来院していただくだけで飼い主さんの気持ちに変化が現れやすくなるはずです。

動物病院名が入ったノベルティやオファーを配る

最近は大分少なくなりましたが、企業名が入ったポスターやカレンダーを配布している企業がありますよね。ノベルティとしてブランド名が入った文房具や食品を配布している店舗もあります。こういったノベルティを配布すると、日常生活で使用する際に企業名に目が留まり、記憶に刻まれるようになるのです。これも単純接触効果を狙った事例と言えるでしょう。もし動物病院の知名度を上げたいと考えているのであれば、試しにひとつ院名が入ったノベルティを制作し、常連の飼い主さんに配布してみることをおすすめします。

ザイオンス効果の注意点

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好感度アップに有効と思われるザイオンス効果ですが、やりすぎるとかえってマイナスになることも。ここからは単純接触効果を活用する際の注意点を紹介します。

接触回数の上限は10回にしよう

飼い主さんとの接触回数は10回がピークと言われています。それ以上に回数を増やしても、効果は期待できません。確かにあまりに接触回数が多くなると、好意よりも不快感が上回ってきますよね。適切な接触回数が分からない方は10回を目安にしてください。

一度に接触回数を増やすのはNG

ザイオンス効果を狙ってメルマガを配信したり、ノベルティを配ったり、来院をお願いしたりするのは逆効果になる可能性大です。特にまだ来院回数が少ない飼い主さんに対してぐいぐい距離を詰めると、かえって警戒感を抱かれてしまうでしょう。やり過ぎ感を出さないためには、短時間の接触を少しずつ増やしていくと押し付けている印象になりません。その際には相手の反応を見ることも忘れないようにしてください。

 

獣医師であるあなた自身が積極的に飼い主さんへ好意を伝えていくことで、相手の反応が変わってくるはずです。今離反している飼い主さんに対しても有効な施策ですので、しばらく顔を見ていない飼い主さんをピックアップし、何らかのアクションを取ってみましょう。

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