あなたは動物病院でプロジェクトを進める場合、万が一駄目になったときのことを考えていますか?
多くの方はひとつのプランしか考えず、行き詰まってから、別のプランを考えている印象です。
しかし、ビジネスでこのスピード感は遅すぎます。
タイミングや環境によって、状況がガラッと変わってしまうビジネスには不確定要素があまりにも多く、たったひとつの案しか用意していない状況は大変危険です。
プロジェクトを立ち上げるときには、代替案となる「プランB」や「C」を用意するようにしましょう。
今回は代替案を用意する大切さについてお話したいと思います。
代替案を用意したほうが良い理由
代替案を用意すべき理由はいくつかあります。まずは代表的な理由を3つ挙げて解説します。
多様性の時代に対応することができる
「多様性」が叫ばれる今の時代、選択肢の幅は広がる一方です。ひとつのプランに100%の力を入れるよりも、複数のプランを用意し、ほどほどに注力したほうがかえって効率が良くなるかもしれません。複数のアプローチやアイデアを採用することによって、飼い主さんが抱える課題に対して、豊富な解決策を提案できるようになります。
リスクを分散することができる
ひとつのプランに依存すると、失敗や課題が生じた場合に大きなリスクを伴うこととなります。それも複数の案を用意しておくことで、失敗に気づいてからもすぐに仕切り直すことができます。リスクを分散しておくことで柔軟性を維持できますし、心理的にも安心できます。
最良の解決策を発見できる
さまざまなプランを用意して比較検討することで、より良い解決策を見つけられる可能性が高まります。複数のプランを検討すれば、最終的な決定がより根拠に基づいていると自信を持てるようにもなるでしょう。第一候補が失敗したときのリスクを考えて、第二候補、第三候補とあらかじめ決めておくことをおすすめします。
変化にも迅速に対応できる
環境や市場の変化など、ビジネスでは予測できない出来事がつきものです。そのような事態が発生した時のために異なる案を用意しておくと、スピーディーかつ柔軟な対応が可能になります。特に今の時代はスピード感が求められるため、すぐに変化に対応できる動物病院は強いと言えます。
組織の創造性を促進する
いつもあなた一人がビジネスプランを決めてしまっていませんか?たった一人で考案したプランは、どうしても画一的なものになりがちです。そうではなく、スタッフと協力し合って複数の案を用意すれば、創造性をお互いに刺激し合って、新しいアイデアや革新的な解決策を生み出せるようになるでしょう。
組織の結束力が高まることも
動物病院のスタッフ同士で協力し合って異なる案を提示するうちに、メンバーのモチベーションが高まり、職場の雰囲気が良くなる可能性大です。複数のプランを考えるために議論やフィードバックを行うことで、コミュニケーションの機会も増え、あなたの動物病院の結束力も高まります。
代替案を考えるときのポイント
ここまでで見てきた通り、ビジネスやプロジェクトにおいては、単一の解決策やアプローチだけでなく、異なる案を用意することが有益だと言えます。ただ、闇雲にプランを出せば良いというわけではありません。ここからは代替案を考えるときに押さえておきたいポイントを紹介します。
目標との関連性を明確にする
代替案を提案するときには、それがどのように目標や問題解決に寄与するのかを強調することが重要です。何故他の選択肢よりも優れているのかを具体的に説明することで、プロジェクトメンバーも理解しやすくなるでしょう。プランBとして採用してもらえるように、提案時には抽象的ではなく、具体的な行動や戦略と結びつけて説明するようにしてください。
データや事実に基づいた裏付けを取る
「どうせ予備案だから」といって、代替案作成に手を抜く方がいますが、これでは立案の意味がありません。本命同様に代替案も客観的なデータや事実に基づいたものを採用しましょう。数値データや過去の経験から得た情報をもとに立案することで、信頼性が増します。
リスクについても把握しておく
本命案でも代替案でも、リスクゼロのプランはほとんど存在しません。代替案を提案する際には、頭に入れておくべきリスクと、期待される効果をきちんと把握しておきましょう。客観的な視点で評価することによって、代替案への信頼度が向上します。
代替案の代替案を用意する
代替案はひとつに限りません。甲乙つけがたいプランが複数あれば、「プランC」「プランD」としてストックしておくと良いでしょう。変化に柔軟に対応できるようになりますし、複数の代替案があることで、視野を広く持てるようになるはずです。
代替案を用意しておくことで、トラブルが起きた際にも作業をストップすることなく進めていけます。これからプロジェクトを考える際には、本命案だけではなくぜひ代替案の存在も意識してみてください。