紙でもWebでも、デザインにこだわりすぎるがあまり、何を訴えたいのかがわからない広告が少なくありません。
「あからさまに購入を促している広告はお客様の心証を害するから、あえて宣伝文句の掲載は避けよう」と考える方もいるようです。
しかし、これでは広告を出稿する意味がありません。
やはり広告の最大の目的は集客であり、効果を高めるためには、広告を見ていただいた飼い主さんを確実に購入へ誘導する必要があります。
では、どのようにしたら飼い主さんに行動を起こしていただくことができるのでしょうか。
今回は飼い主さんに行動喚起する広告の作り方を紹介します。
広告制作時に知っておきたいCTAとは
Web広告を制作する際に押さえておきたい用語のひとつとして「CTA」があります。CTAとはCall To Actionの頭文字を取ったもので、その名の通り「行動への呼びかけ」を意味しています。
Web広告におけるCTAは、購入リンクや資料購入ボタンとして設置されているため、比較的わかりやすいものです。これからWeb広告の出稿を考えている方、また現在ホームページやオンラインショップを展開している方は、商品の紹介ページには目立つ位置に「購入ボタン」を設置してください。購入したいけれど、どこから手続きを取ればわからないというサイトは最適化されているとは言えず、せっかく見てくださっている飼い主さんを離脱させてしまうことになります。
申込や購入へと導くリンクやボタンは誰でもわかるように大きく書いたり、文字の色を変えたりして、とにかく目立たせましょう。以前、このブログでも紹介した「ABテスト」を実施して、定期的にボタンの色や形を変え、もっとも誘導しやすいサイトを制作していくことをおすすめします。
CTAを明確に示すことで動物病院側は売上の向上を期待できますし、飼い主さん側は購入しやすくなるため、双方にメリットがあると言えます。
効果的な行動喚起とは
動物病院の広告を出稿する場合にも、期待したい飼い主さんの行動は広告内容によって異なります。ペットアイテムを宣伝するのであればやはり「購入」していただきたいものですし、診療サービスを紹介するのであれば、期待する行動は「来院」です。期待する行動に合わせて、ボタンの配置を最適な場所に変えるようにしましょう。
Web広告にボタンを配置するときには、コンテンツの前半と後半、長いようであれば中盤にひとつずつ入れましょう。それ以上配置すると選択が多すぎ、かえって困惑させてしまうことになります。過度なCTAにはくれぐれも注意してください。
他にも飼い主さんの行動を喚起するためには、いくつかのポイントがあります。押さえておきましょう。
プレミア感を打ち出す
このブログでもお伝えしているように、飼い主さんを含む消費者はプレミア感に弱いものです。「限定〇個」「購入できるのは今だけ」といったフレーズとともに行動喚起を行うと、「今すぐ購入しないと売り切れてしまうかも」と、飼い主さんも行動を起こしやすくなります。王道の方法ではありますが、シンプルに「購入はこちら」と導線を置くよりも、プレミア感を伝えられる一言を添えると良いでしょう。
長すぎるCTAはNG
気の利いた一言があれば、より飼い主さんの行動を喚起しやすくなりますが、そうかといって長すぎるCTAはNGです。そもそも広告は短文で端的に商品やサービスの魅力を伝えることに意味があります。CTAを置くときにも最大13文字とし、短文にまとめるようにしましょう。視認性が改善されて、CTAをすぐに見つけてもらえるようになります。
Web広告の場合はSNSでの拡大を狙う
Web広告における代表的な行動喚起の方法としては、
- カートに入れる
- 購入
- 資料請求
- 会員登録
などがあります。さらにWeb広告ならではの行動喚起として、SNSでの拡散を期待しましょう。その飼い主さんに来院や購入をしていただくことはできなくても、SNSで拡散していただくことで動物病院の認知度が増し、新しい飼い主さんを獲得できるかもしれません。不特定多数の目に留まる看板広告とは異なり、Web広告は出稿していることに気づかれない可能性も高いため、積極的に拡散してもらうと良いでしょう。
紙でもWeb広告でも飼い主さんに取っていただきたい行動をよく考えて、導線を設けることをおすすめします。紙媒体の広告の場合は、住所や電話番号、メールアドレスを大きく記載しておくと、自分の動物病院の存在を強くアピールすることができます。一枚絵の広告よりも多くの情報を伝えられるQRコードの掲載もおすすめです。
何かしらの行動導線を敷くことによって、広告を見た時点では購入や来院に至らなかったとしても、飼い主さんの記憶に残り、必要なタイミングで思い出していただけるでしょう。長期的な広告戦略を考える際にも、CTAの配置は非常に重要と言えます。