ヘルプ, 手, サポート, 人, ジェスチャー, 一緒, ホラー, 共感, 望み, チームワーク, 友情

有名なコピーライターである糸井重里さんは「人が面白いと感じる要素は『共感性』と『意外性』にある」と口にしています。

「不思議、大好き」や「トンネルのむこうは、不思議の町でした。」「くう ねる あそぶ」など、さまざまな名コピーを生み出してきた糸井さんの言葉には、説得力を感じますね。

今回はこの糸井さんの言葉に着目して、動物病院における共感性と意外性について考えてみたいと思います。

特に「意外性」は良くも悪くも使える言葉ですが、良い意味でインパクトを与えるためには、どのような施策を打てばよいのでしょうか。

一緒に考えていきましょう。

「共感性」と「意外性」は共存しなければならない

共感性と意外性は相反するものに思えますが、飼い主さんのニーズを満たすためには、このふたつを両立させる必要があります。人は共感を覚えると安心する生き物です。あなたの動物病院のコンセプトやキャンペーンに共感を覚えてくれたら、飼い主さんは足を運んでくれるかもしれませんね。しかし、人間は矛盾する生き物で、安心感だけでは物足りないと思われることもあるのです。評判が良いからと言って、何年も同じキャンペーンや商品ばかりを打ち出していると飽きられてしまい、知らず知らずのうちに飼い主さんが減少してしまうかもしれません。

そこで求められるのが、「意外性」です。普通にプレゼントをもらうときよりも、サプライズでお祝いしてもらったときのほうが記憶に残るように、意外性は人の印象に強く残ります。飼い主さんの想像を超えるためには、何を提供すればよいのか、一度スタッフ全員で話し合ってみてはいかがでしょうか。

飼い主さんの共感性を喚起するためには

ラブストーリー, バレンタインの日, 本, 文学, ページ, バレンタイン, ビンテージ, ローズ

飼い主さんの共感性を喚起するためには、どのような施策を、どのように打ち出せばよいのでしょうか。私はこのブログでも何度か紹介した「ストーリーテリング」がキーワードになってくると考えます。

 

例えばあなたの動物病院の理念に共感して欲しいと思っていても、理念を一言で伝えただけではあなたの想いは伝わらないでしょう。それこそ糸井重里さんのようなコピーライターでなければ、たった一言で方針を伝えるのは難しいです。それを動物病院のストーリーとともに伝えるといかがでしょうか。その理念に込められた想いや、設立までの経緯を交えて伝えることで、少なからず飼い主さんの共感を喚起できるはずです。

 

キャンペーンを打ち出す際にしても同様で、ただ割引価格やプレゼント内容を大々的に告知するのではなく、なぜそのキャンペーンを打ち出すことになったのか、キャンペーンに参加することでどのようなメリットを得られるのか、背景をしっかり伝えることで反応は大きく変わってくるでしょう。

 

ストーリーを伝えることで成功した事例としては、クラウドファンディングが挙げられます。一般人が何の所縁もなかった人からたくさんの支援が得られているのは、プロジェクトの内容はもちろん、ストーリーをきちんと立てて伝えている点が大きいと思います。

意外性を考えるときには慎重に

アップル, Appleデバイス, 綺麗, コンピューター, 容器, 現代, カップ, エレクトロニクス, 装置

共感性よりも意外性のある施策を練るほうが難易度は高いです。共感性は多くの人が感じている想いですが、意外性を感じるものは人によって大きく異なる傾向があるからです。例えばあなたが意外性のある施策として「トリミングサービス」を考えたとしましょう。しかし、トリミングサービスを実施している動物病院はすでにかなりの数に達していて、目新しさはあまりありません。周りの市場調査をしていなければ、あなたと飼い主さんの間にこのような温度差が生まれる可能性があります。

 

飼い主さんにとって本当に意外性のある施策を提案するためには、市場調査やターゲット選定を丁寧に行わなければなりません。先ほどトリミングサービスは市場にあふれているとお伝えしましたが、あまり動物病院が存在しない地域であれば「意外性がある」と喜ばれる可能性があります。また、若年層をターゲットにするのか、中高年をターゲットにするかによって、意外性だけではなく共感性を得られる施策は変わって来るはずです。意外性や共感性のある施策を選定するために、まずはアンケート調査から始めてみてはいかがでしょうか。

共感性・意外性とともに重要な社会性

動物病院の施策を考えるときには、共感性や意外性にプラスして、社会性のある企画を考えると良いです。社会性のある企画は「トレンド感のある企画」とも言えます。日本人は特に流行に弱いと言われていて、最近よく叫ばれているSDGsやDX化を意識した施策を取り入れるだけで、社会性が一気に増します。今まであまりキャンペーンを実施していなかった動物病院であれば意外性にもつながり、イメージアップにつながっていくでしょう。

 

今回は共感性と意外性の大切さについてお話しました。このふたつを両輪として、ぜひ新しい施策を検討してみてください。新規の飼い主さん獲得や、一度来院したきりで足が遠ざかっていた飼い主さんの呼び戻しにつながるかもしれません。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事