様々な看板が目立つバンコク(タイ)の街並みの写真

これまで何度も広告を打ってきたのに、今ひとつ効果が見られない。

そのような悩みを抱えている獣医師はきっと多いかと思います。

街中にもインターネットにも、業種問わず多様な広告があふれている昨今、頭ひとつ抜け出すためには、それなりの工夫が求められます。

しかし、広告代理店の力を借りずに広告を打っている動物病院が、自分たちだけの力でインパクトのある広告を打ち出そうとするのは、なかなか難しいものですよね。

特に画像や写真などのビジュアルは撮影スキルも求められるため、個性を演出するのは相当難易度が高いといえます。

一方、わずか一言で完成するキャッチフレーズであれば、私たちでも良いものが思い浮かぶのかもしれません。

記憶に残る見出しがあれば、広告効果は多少なりとも変わっていきます。

今回は人に振り向いてもらえる見出しの付け方について考えていきたいと思います。

紙媒体とWeb媒体で見出しの付け方は異なる

かつて広告と言えばビラやチラシ、看板広告が一般的でしたが、インターネットが浸透したことで、Web広告に力を入れる動物病院が増えてきています。

最初にお伝えしておきたいのは、紙とWeb広告で見出しの付け方は異なるという点です。

紙はスペースも限られていますし、遠方からも見てもらえるように、1文字当たりの大きさを調整しなければなりません。そうなれば、いかに短いフレーズでインパクトを残せるかが重要になってきますよね。具体的に言えば10~20文字以内に留めたフレーズが理想的です。

一方、Webページには文字数の制限がなく、好きなだけテキストを載せられます。しかし、やはり長すぎるフレーズはわかりづらく、2行に及ぶと見栄えも悪くなるため、30文字前後に留めるのが良いでしょう。

Web広告ではクリック数で効果が測定されるため、いかに「読んでみたい」と思わせ、本ページにまで誘導させるかが重要になってきます。

「知ってる?ワンちゃんの90%が使っている、あのシャンプーがついに登場!」

「〇〇獣医師だけが知っている猫の健康の秘けつとは」

など、思わせぶりなフレーズが多いのもそのためです。Web広告を打つ場合、サービスや効果をはっきりとうたうよりも、少々意味深に取れるフレーズを入れることをおすすめします。

紙媒体におすすめのキャッチフレーズ

カラフルな標識(三国国境展望台)の写真

それではここからはビラやチラシ、ダイレクトメールなどの紙媒体の広告で使うべきフレーズについて考えていきます。

Web広告にも共通しますが、人の目につきやすいキャッチフレーズの条件として

  • 具体的な数字が入っている
  • 信頼性を与えられる
  • 利便性を推す

の3点が挙げられます。

私が知っている動物病院のフレーズに、「100年続く動物病院」というものがあります。

短くて覚えやすいうえに、具体的な数字が入っていますよね。さらには「100年の実績」という信頼を与えることにも成功していて、非常に良いフレーズと言えるでしょう。

動物の命を預かる動物病院では、信頼性が何よりも大切です。あまり長々しいキャッチフレーズは、かえって怪しい印象を抱かれることもありますので、これくらいシンプルに特徴を伝えられるといいかもしれませんね。

中身だけではなく見せ方にも気を配る

たとえインパクトのある見出しを思いついたとしても、他のテキストに紛れてしまって目立たなければ、人々の記憶には残りません。フォントを他のテキストよりも大きめに設定したり、色を赤やオレンジなど目立つ色にしたりすると、人々の目に入りやすくなります。

また、文字のフォントも重要です。私たちがパソコン上で使う機会が多い明朝体は見やすいものの、広告として見るとややインパクトが弱めです。柔らかでアットホームな印象が売りの動物病院の広告に使用する際には、少し丸みのあるフォントを選んだほうが雰囲気を統一できます。

他にも背景と同化してしまいそうなときにはフレームを使ったり、立体的にしたりするなどして、フレーズを際立たせましょう。

ABテストを取り入れて見出しを微調整する

person using pencil

訴求力の高いキャッチフレーズを、たったの一回で思いつくのは至難の業です。広告の知識を持たない方であればなおさらでしょう。その場合は、ふたつのフレーズを両方採用して、広告効果の高いほうに絞っていくのはいかがでしょうか。これは広告業界で「ABテスト」と呼ばれる有名な手法です。3つ以上の候補がある場合にはまずはAとBで比較し、Aのほうが良いと判断したら、次はAとCを比較していくといった手法を取ると良いでしょう。ゆくゆくは、あなたの動物病院にベストマッチするフレーズを見つけられます。

端的に自分の動物病院を表現しなければならない見出しやキャッチフレーズの選定は、最初のうちこそ戸惑いますが、たくさんの候補を出していくうちに、コツがつかめるようになります。スタッフ全員で出し合うことで、ユニークなフレーズが見つかるかもしれません。ぜひ一度試してみてください。

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