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このブログを読んでいるみなさんは、「画像優位性効果」という言葉をご存知でしょうか。

「文字や文章だけではなく、画像や写真を添えて説明したほうが伝わりやすい」という現象のことです。

文字だけで伝達した情報は、72時間後には90%が忘れられてしまいますが、画像を添えて伝えた情報は65%が覚えられているという調査結果もあります。

「百聞は一見に如かず」のことわざ通り、ビジュアルは非常に重要な要素です。

広告を打ち出す際にもキャッチフレーズだけではなく、必ず写真やイラストなどのビジュアルを添えて打ち出しましょう。

ただし、選ぶビジュアル次第で、飼い主さんに与える印象は良くも悪くも変わってきます。

今回は広告に選ぶビジュアルのポイントを紹介します。

インパクトはあっても気持ちの悪い写真は絶対にNG

最近インターネット上で、毛穴だらけの人間の鼻を大写しにした美容広告や、黄ばみまみれの歯が写し出された歯科医の広告をよく見かけます。こういった写真は確かにインパクトがあり、脳裏にこびりついてしまうこともあります。インパクトを残しているという意味では、広告の成功事例と言えるのかもしれません。

しかし、インパクト勝負でこのように気持ちの悪い写真を採用するのは避けるべきだと考えます。不快感を与えた業者の商品やサービスを購入しようと思う人は、そういないはずです。

ケガをしたペットや、病気で皮膚がただれてしまった状態のペットの写真を使い、閲覧者からの同情を得ようとする広告は、私も見かけたことがあります。しかし、ペットの痛々しい姿を広告に利用している動物病院が、心から動物を大切にしているとはどうしても思えないのです。動物を、そして飼い主さんを大切に思う心があれば、目をそむけたくなるようなビジュアルの選定は絶対に避けましょう。

動物病院の広告を打ち出す前に知っておきたい獣医療広告ガイドライン

以前のブログでもお伝えしましたが、獣医療広告ガイドラインでは動物病院の広告を規定しています。たとえば手術中の動物の腹部など、見た人に刺激を与えるような写真の掲載は認められないケースが多いものです。広告ビジュアルの選定基準は非常にあいまいであるため、広告を企画する際には、診療施設の所在地の都道府県獣医事担当課や家畜保健衛生所に一度相談することをおすすめします。

理想的な動物病院の広告写真の選び方

色々な種類の犬用おもちゃの写真

気持ちの悪い写真は論外ですが、クリーンすぎる写真はかえってインパクトに残りにくいものです。かわいい動物を写しただけの広告写真は、すでに市場にあふれている印象があります。それではどのような写真を選ぶべきでしょうか。

まずは、ペット用のシャンプー・トリートメントやペットフードなど、看板商品を前面に打ち出したい場合は、そのアイテムの写真を広告に取り入れましょう。おしゃれなデザインやインパクトがある見た目であればあるほど、強くアピールすべきと考えます。

ただし、ただ商品を載せるだけでは平凡な印象で終わってしまいます。飼い主さんが使用するシーンをイメージできるように、ペットが使っている姿を写した写真がおすすめです。

食感をイメージできる言葉として、しばしば「シズル感」という言葉が使われますが、動物病院の広告にもこの言葉を応用できます。例えばシャンプーであればよく泡立てて、ワンちゃんが気持ちよさそうに泡に包まれている姿を映すと、飼い主さんにも強く訴求できるでしょう。

ペットフードであれば、おいしそうに食べているペットの写真はもちろん、かわいいお皿に盛りつけるだけでも印象が変わってきます。「どのように使うと効果的か」「どう見せたらおいしそうに見えるのか」を考えて、広告ビジュアルを選びましょう。

写真素材を選ぶ時のポイント

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ダイレクトメールやWeb広告を打つ場合、フリー画像サイトから画像を取る人も少なくありません。フリー画像サイトと言えば何といっても「いらすとや」が有名ですが、インパクトやリアリティを出すためには、イラストよりも写真のほうがおすすめです。

写真素材を選ぶ際には、「動物病院だから動物が映っていれば何でもよいだろう」と安易に判断するのではなく、自分の動物病院のカラーにマッチさせることを意識しましょう。女性の飼い主さんが多い動物病院であれば女性が写っている写真、小型犬の診療が主流であれば小型犬が写っている写真を選ぶなどして、ターゲットを定めていきましょう。飼い主さんは自分自身やペットの姿に近い写真を目にすることで、自分ごと化できるはずです。

動物病院の広告にビジュアルはマストで、インパクトも求められます。しかし、インパクトを与えられたら、どのような写真でも良いというわけではありません。獣医療広告ガイドラインに抵触したり、飼い主さんに不快感を与えたりしないためにも、常識の範囲内でインパクトがあるビジュアルを選んでいきましょう。オリジナルの写真を使用したい場合には、プロのカメラマンに撮影してもらうと写りが良くなって、見る人の印象に残りやすくなります。

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