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世の中は効率の良さを求める傾向にありますし、要領の良い人は褒め称えられる風潮があると感じています。確かに仕事をするにあたって、最小限の時間で最大限の効果を出せるのは素晴らしいことです。しかし、誰でも最初からうまくいくわけではありません。一部の人を除き、ほとんどの人は試行錯誤をして成功への道を見つけているものです。それにも関わらず、努力の過程はすっとばして、やたらと効率やコスパの良さばかりを強調するメディアが多いように感じてなりません。

今回は経営者にとって非常に重要な「行動力」についてお話をしたいと思います。

行動力のない経営者はゼロに等しい

私には動物病院だけではなく、さまざまな業界の経営者と話をする機会があります。その際に感じるのは、「行動力のない経営者などいない」ということです。会社を大きくすることに成功した経営者でも、最初のうちは小さい事務所でプライベートの時間を削ってひたすら動いていたと語っています。

会社を大きくする方法に、絶対はありません。綿密に立てた計画がうまくいかないこともあれば、ふとした思いつきが想像以上にうまくいくこともありますよね。それは、大手企業の経営者も同じです。

経営者は誰よりも活発に動き、成功や失敗から得た学びを糧にして、成功に至るまでの努力を惜しみません。ただ人の話を聞いたり、机に向かって勉強していたりするのではなく、自分の頭でひねり出したアイデアにチャレンジすることが大切と、多くの経営者は語ります。

もちろん、ただ動くだけで成功するほど経営は甘くありません。それでは一体どのような行動を取っていけばいいのでしょうか。次から紹介します。

行動力があれば人脈も広がる

まずは、たくさんの人と会ってみることをおすすめします。最近は、インターネットで充分すぎるほどに情報収集できるようになりました。経営テクニックについてもしかりです。本やインターネットで得た知識はもちろんある程度役に立ちますが、私は実際に経営をしている人たちと触れ合うのがベストと考えています。

 

成功している経営者は立ち振る舞いにも自信があふれていて、発する言葉にも重みがあります。パーティーなどで雑談をしていても、ふとしたところで経営のヒントをもらえることがあるものです。もちろん人脈づくりにも有効で、困った時に飼い主さんを紹介してもらえたり、相談にのってもらえたりするかもしれません。純粋な事業のみに精を出すのではなく、ときにはこういった集まりに参加することも、立派な行動と言えるのではないでしょうか。

事業が軌道にのっても行動力は忘れないこと

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動物病院の経営が安定してきたら「これで大丈夫だろう」と考えて、新しい施策を取り入れなくなる院長が存在します。「来院者さんが増えて、日々の診療で手一杯」という院長もいるかもしれませんね。

しかし、ルーティンワークにばかり集中して、まったく行動を起こさなければ、動物病院の経営もマンネリ化してしまいます。動物病院にもペット業界にも流行はありますので、新商品や新しいサービスを定期的にチェックして、良いと思えるものであれば積極的に自分の動物病院へ取り入れていきましょう。一旦成功するとどうしても人は保守的になりがちですが、絶えず新しい施策にチャレンジすることで、リスクが怖くなくなります。

行動を起こした後には必ず反省をする

新しいキャンペーンを打ち出したとしましょう。それがうまくいくこともあれば、思ったよりも効果が見られなかったということもありますよね。いずれにしても、「なぜうまくいったのか」「なぜその結果になってしまったのか」を考えることは非常に重要です。自分で分からなければ、スタッフなどから意見を求めるのも良いでしょう。こうした振り返りを行うことで、今後の動物病院の経営に必要なことと、削るべきことの区別がついていくはずです。飼い主さんからアンケートを取って、自分の動物病院の現状を見つめ直すのもひとつの手です。

行動力がある人には人もついてくる

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あなたは、日々一生懸命勉強して動き回っている後輩と、そうではなくルーティンワークだけ淡々とこなしている後輩を見たとき、どちらを応援したくなりますか。おそらくほとんどは前者の後輩を応援したくなると思います。ポジティブで積極的に行動する人には評価が集まりやすく、周りも協力の姿勢を示してくれるものです。動物病院の経営者本人が動き回る姿勢を見せることで、周りのスタッフや飼い主さんは「あの先生はこれだけ頑張っているのだから信じてみよう」と、きっと思ってくれるでしょう。院内スタッフのモチベーションを上げることにもつながります。

動物病院は絶えず進化をしていて、若い獣医師もどんどん増えてきています。「これまでと同じ経営方針で大丈夫」「定番のセオリーにのっとれば上手くいく」と考えていると時代の波に乗れず、経営に行き詰まってしまうことも。このようなことがないように、周りを見て良いと思ったものはリスクを恐れずに取り入れるような行動力を大切にしましょう。失敗したら、反省すれば良いだけのことです。

まず今の自分はどのような行動をすべきか、周りに何を求められているのかを考え、新しい目標を立ててみてはいかがでしょうか。 

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