黒の罫線入りの紙に万年筆

ぼんやりと不安を感じたり、直面している課題の解決策が見つからずにモヤモヤしたりすることはありませんか。

そんなときは何をすべきかがわからず、一層イライラが募るものですよね。

自分の中にある悩みを明確にし、解決策を見つけ出すためには、紙に自分の気持ちを書き出す「ジャーナリング」がおすすめです。

今回はジャーナリングのメリットや効果的な進め方について解説していきます。

ジャーナリングとは?思考を整理するための習慣

ジャーナリングとは、頭の中に浮かんだ考えや感情を、思いつくままに紙に書き出す方法です。「書く瞑想」とも呼ばれており、自分自身の内面と向き合うための手法として知られています。

私たちは日々、さまざまなことを考えながら生活しています。しかし、頭の中だけで物事を考えていると、同じ悩みを繰り返したり、必要以上に悲観的になったりすることもあるでしょう。

そこで役立つのがジャーナリングです。頭の中にある考えを一度紙に書き出すことで、漠然とした不安や悩みを目に見える形にできます。

似た方法に、頭の中の情報を一気に書き出す「ブレインダンピング」があります。どちらも思考を外に出す点では共通していますが、ジャーナリングは特に自分の感情や考えに気づくことを重視する方法です。

また、心理学の分野では、感情や経験を書き出す「エクスプレッシブ・ライティング(筆記開示)」についても研究されています。こうした研究では、ストレスなどへの一定の効果が示唆されていますが、効果の程度には個人差があります。

ジャーナリングは必ず悩みを解決してくれるものではありません。それでも、自分が何を考えているのかを整理するきっかけとして、取り入れる価値はあるでしょう。

ジャーナリングによる効果

白い陶器のマグカップの近くの茶色の木製のテーブルに書いている人

ジャーナリングを一回行うだけでもさまざまな効果が得られると考えられています。ここでは代表的な3つの効果を紹介します。

なお、思考の整理の大切さは以下の記事でも触れていますので、ぜひ参考にしてください。

関連記事:悲観的な思考と楽観的な行動で成功率を高めよう

自分を客観視できるようになる

自分が何を考えているのか曖昧な状態では、自分を客観視することができません。それも紙に書き出すことによって、日頃から無意識のうちに何をどのように考えているのかを把握できるようになります。さらにジャーナリングを繰り返すことによって、普段の自分の思考の癖がわかってくるようになるでしょう。

悩みの根源や解決策が見えてくる

自分の思考パターンや興味関心に気づくことによって、自己理解を深めることができます。ジャーナリングを「生きる上でのヒントを与える行為」と表現することがありますが、悩み解決のヒントを見つけられるようになるかもしれません。「自分はこう考えがちだから、このような方法を試してみたらうまくいくかもしれない」と気づきを得られるでしょう。

気持ちの整理をしてストレスを減らせる

抱えている課題を解決できないといつまで経っても気持ちの整理がつかず、ストレスが溜まる一方です。それもジャーナリングでは頭に浮かんだことをひとつひとつ書き出していくことで、整理ができるようになっていきます。人に話を聞いてもらうだけで心がすっきりしたという経験は多くの人にあるかと思いますが、ジャーナリングにおいても似たような効果が期待できるのです。Googleでマインドフルネスの一環として取り入れられているジャーナリングに取り組むことによってネガティブな感情を断ち切って、今に集中しやすくなるでしょう。

マインドフルネスについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

関連記事:マインドフルネスが注目される時代に知っておきたい集中力の大切さ

ジャーナリングの方法

グラフノート

基本的にジャーナリングの方法に決まりはありません。ノート1ページに思いついたまま、書きたいことを書いていけば、それがジャーナリングとなります。しかし、より高い効果を感じるためには、いくつかのポイントがあります。

時間を決めて習慣化する

悩みのある・なしに関わらず、ジャーナリングは習慣化すると思考を整理する癖が身につきます。とは言っても、義務化するとそれはそれでストレスが溜まるものです。「書きたい」と思ったときや、「朝食後」「就寝直前」など、タイミングを決めて取り組むと良いでしょう。ジャーナリングにかける時間としては5分、長くても15分くらいにしておくと負担が少なく、集中して自分の思考を整理できるようになります。

テーマを決めると取り組みやすい

自由に何を書いてもいいと言われると、かえって書くことが思い浮かばないものです。それならば、ジャーナリングのテーマをあらかじめ決めておくと良いでしょう。「診療」「院内の人間関係」「経理」といったテーマをもとに、問題点やうまくいったときの状況などを書き出していくと、スラスラ進むようになります。

課題がうまく見つけられないというあなたは、以下の記事を参考にしてください。

関連記事:課題発見力を高めて動物病院の経営を見直そう

メンタルが弱っているときはジャーナリングを休む

ジャーナリングのメリットはいくつかありますが、反対に落ち込んでいたり、不安障害があったりする人が取り組むと、不安な感情が起こりやすくなったり、ネガティブな感情が増幅されやすくなったりするデメリットもあります。そのため、不安や気持ちの落ち込みが激しいときには、ジャーナリングをお休みしたほうがいいでしょう。冷静に自分と向き合えるようになってから再開してください。

ジャーナリングは紙とペンさえあればいつでも、どこでもできる、とても便利な思考整理術です。デジタルデバイスの使用が日常的になっている今だからこそ、紙とペンを使うことに意義があります。モヤモヤしている方はぜひ一度チャレンジしてみてください。

ジャーナリングを動物病院の経営にも活かしてみよう

動物病院の院長は、獣医師として診療を行うだけでなく、経営者としてさまざまな判断を求められる立場です。日々の業務に追われていると、目の前の問題に対応するだけで精一杯になり、じっくり考える時間を確保できないこともあるでしょう。

だからこそ、意識的に自分の考えを整理する時間を設けてみてはいかがでしょうか。

例えば、経営方針について迷ったときに、現在感じている不安や理想とする病院の姿を書き出してみるのです。書いた内容を振り返ることで、自分が何を大切にしたいのか、今後どのような行動を取るべきなのかが見えてくるかもしれません。

また、過去の記録を読み返せば、以前は悩んでいた問題をどのように解決したのか振り返ることもできます。

ジャーナリングは経営課題を直接解決するものではありませんが、冷静に状況を整理し、次の一歩を考えるための時間として活用できるでしょう。

ジャーナリングで自分の思考を整理しよう

ジャーナリングは、紙とペンさえあれば気軽に始められる思考整理の方法です。自分の考えや感情を文字にすることで、漠然とした不安の原因に気づいたり、問題を客観的に捉えたりするきっかけになります。

動物病院の経営者は、日々多くの判断を求められるものです。だからこそ、ときには立ち止まり、自分自身の考えと向き合う時間を設けることも大切ではないでしょうか。

最初から毎日続ける必要はありません。まずは5分程度、今感じていることを自由に書き出してみましょう。スマートフォンやパソコンが身近になった今、あえて紙とペンを手に取って、自分自身と向き合う時間をつくるのもよいものです。

何となく気持ちがモヤモヤしている方は、ぜひ一度ジャーナリングを試してみてはいかがでしょうか。

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