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私のブログのなかでは、これまでに何回もアンケート調査について触れてきました。

新しい商品やサービスを打ち出す時には、マーケティングやリサーチが欠かせません。

しかし、私たち動物病院の経営者のなかで、プロ並みのマーケティング知識を持っている人はそう多くはないでしょう。

 

その中で、簡単にできる市場調査といえば、アンケートが真っ先に思い浮かびます。

今はオンラインで簡単にアンケート調査を実施し、消費者からの声を聞くことができる時代です。

そうして集まった声の中には、経営改善や新商品開発のヒントが詰まっているはずです。

 

しかしながら、どんなに便利な時代になったとしても私はリアルな情報の中にこそ本当の経営改善のヒントが詰まっていると考えます。

今回は紙やWebでは得られない、リアルな情報に触れることの大切さについてお話ししたいと思います。

リアルな情報に触れる重要性

SNSやオンラインアンケートによって、いくらでも消費者の情報が手に入る今の時代に、なぜリアルな情報の獲得が大切なのでしょうか。それにはいくつかの理由があります。

 

ひとつ目としては、信憑性の高さが挙げられます。気軽に回答できるオンラインアンケートでは、よく考えずにその時の気分で答えてしまうことがあります。そのため、信頼性はリアル調査に比べてやや低いと言えるのです。一方、対面で行われるリサーチでは相手の顔を見て回答するため誤魔化しが効かず、回答者もなるべく誠実に本音を伝えようと考えます。

 

また、アンケートをとる側は言葉だけではなく、リアルな表情やしぐさなどから回答者の本音を探ることができます。それにより、消費者が本当に求めるものを見つけやすいと言えるのです。最後にリアルな情報は、わざわざインターネットに投稿する習慣がない、幅広い人からの意見を集めることができます。特に子どもや高齢者など、アンケートに回答する機会が少ない人の声も集めやすいところがリアルなリサーチのメリットです。

 

数はオンラインアンケートより集められなかったとしても、回答の質は高まるため、十分に実施する意味があると言えるでしょう。

 有益なリアルな情報が集まる場所とは

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オフラインでリサーチをするときには、あなたの動物病院内に集まってもらって、対象者から回答してもらうのが王道手段です。あらかじめ考えておいた質問に回答してもらうと、アンケート調査会がスムーズにいくはずです。また、アンケート調査会というよりも座談会形式にして、普段通っていただいているあなたの病院の飼い主さんからざっくばらんに話してもらうのも良いでしょう。お茶やお菓子でもてなしつつ、緊張をほぐしてあげることで、本音を引き出すことができます。

 

わざわざアンケート調査会や座談会を実施しなくても、普段の診察時からリアルな情報を収集することは可能です。そのため、診察時には積極的に飼い主さんとコミュニケーションをとりましょう。ペットに関する相談から天気や近所のうわさ話まで、会話の内容は問いません。ちょっとした雑談をすることで、経営や新商品のヒントが得られることがあります。

 

有益な情報は院外からしか得られないと思ったら大間違いです。普段一緒に働いているスタッフや取引業者が、役に立つ情報を持っている可能性は十分にありえます。「わざわざ報告するほどのことでもないけれど、先日こういうことを言ってきた飼い主さんがいた」「最近こういったペットアイテムが流行している」など、役に立つ情報を教えてくれるかもしれません。

 

そのため、院外だけではなく院内の声にも耳を傾けるようにしましょう。定期的に院内スタッフの親睦会や会議を開いて、スタッフを慰労しつつ、リアルな情報を引き出してみてください。それはきっとスタッフだけではなく、あなたのためになるはずです。

異業種交流会や獣医師の会合もおすすめ

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「毎日同じスタッフや飼い主さんと顔を合わせてばかりで、刺激が足りない」「入ってくる情報が限られている」と感じているのであれば、異業種交流会や獣医師の会合に参加してみてはいかがでしょうか。新しい人と触れ合うことによって、これまでにはない知見を得られるかもしれません。

 

そういった会合に参加する人の多くは流行に敏感であり、コミュニケーション能力にも長けているため、勉強になることが多いはずです。新しい環境が苦手という方も、定期的に足を運ぶことによって顔見知りが増えていき、自分の世界が広がっていくでしょう。出会いの場が少ない獣医師におすすめです。

 

ネットの情報に頼りすぎるのは、やや危険といえます。ネットと現実の温度差を感じたときに、ネット情報をもとに新しく打ち出した施策が失敗に終わることがあります。オンラインの情報も参考にしつつ、常にリアルな情報に触れることの大切さを忘れないようにしましょう。

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