名刺やホームページ、そしてパーティーなど、私たちはしばしば自分のプロフィールを伝える場面に遭遇します。
そのようなときに、みなさんはインパクトのある自己紹介ができている自信がありますか?
「氏名と動物病院名など、基本的なことしか伝えられない」
「凡庸な自己紹介でいつも終わってしまう」
という方も少なくないはずです。
しかし、これでは他の動物病院と差別化することはできません。
せっかく渡した名刺や閲覧していただいたホームページもすぐに忘れ去られてしまうでしょう。
存在感を放って、自分の名前や動物病院の存在を認知していただくためには、一度自身のプロフィールを見直してみてください。
今回は理想的なプロフィールの作り方について説明します。
プロフィールの必要性
あなたが動物病院の代表者である以上、自己紹介をする機会は一般の会社員よりも多いかと思います。実際のところ、「通う動物病院を決めるときには、絶対に獣医師のプロフィールをチェックする」という飼い主さんは少なくありません。自分の大切なペットの命を預けるのだから、当然と言えば当然ですよね。
しかし、院長名しか書かれておらず、経歴や実績、得意分野の記載がない動物病院のホームページも少なくありません。書いてあったとしても学歴や獣医師歴程度のものです。これでは他の動物病院と混同されてしまっても無理はないでしょう。
「この動物病院なんだか良さそう」「次はこの動物病院に行ってみたい」と思わせるためには、まず動物病院の顔ともいえる獣医師のプロフィールを充実させてください。プロフィールの内容が濃ければ濃いほど飼い主さんの記憶にも残り、集客を期待できるようになります。
ものが溢れている現代は、かえって「人間力」が試されている時代です。プロフィール欄では自分の個性をアピールしてみましょう。おもしろいプロフィールを公開できれば、メディアからの取材や講演の依頼が来るかもしれません。
効果的なプロフィールの作り方
プロフィールの重要性を理解したところで、ここからは効果的なプロフィールのつくり方を考えていきたいと思います。プロフィールを構成する要素はさまざまですが、代表的なものとして
- 基本情報(氏名、性別、生年月日、所在地、出身地など)
- 肩書
- 経歴
- 専門分野
- 実績
- 趣味
が挙げられます。ホームページのプロフィール欄に、どのような情報を載せるべきかで悩んでいる方は、まずこの6つの項目を考えるようにしてください。ただし、淡々と情報を綴っただけのプロフィールでは印象に残りません。ところどころにアクセントを加えて、唯一無二のプロフィールを作成しましょう。
肩書には強みを盛り込もう
6項目のなかでも、「肩書」は名刺で氏名とセットになっている重要な項目です。通常であれば「〇〇動物病院 院長」で終わってしまうところですが、そこを少し工夫して
- 「麻薬外科学会所属」
- 「日本獣医がん学会腫瘍科認定医」
など、経歴や資格を用いた肩書を盛り込むと、
「麻酔のことなら何でも聞けるな」
「がん手術するときにも、認定を受けている先生だったら安心だな」と判断してもらえるようになります。他の獣医師と区別してもらうときにも有効です。
ただし、あまりに長すぎたり、情報量が多すぎたりするとかえって覚えてもらいにくくなるため、なるべく一文にまとめるようにしてください。
プライベートの情報も盛り込んで親近感を与える
肩書や経歴、専門分野だけが記されたプロフィール欄には、やや堅苦しい印象があります。誠実さを求められるプロフィール欄ですが、ひとつくらいは遊び心のある項目を取り入れても良いでしょう。難しい学会名や長々しい資格よりも、飼い主さんの記憶に残るはずです。
遊び心を出せるプロフィールといえば「趣味」が王道ですが、動物病院であれば飼育しているペットや好きな犬種・猫種がおすすめです。同じペットを飼っている飼い主さんからは親近感を覚えてもらえますし、同じペットを飼っていることで「この獣医師さんに聞けば間違いはない」と思ってもらえるでしょう。ぜひ動物病院に関連のある項目を取り入れて、ユーモアを演出してみてください。
ホームページにはスタッフ全員のプロフィールを載せよう
ホームページにプロフィールを載せるときには、できればスタッフ全員分のプロフィールを載せるようにしてください。スタッフ一人ひとりの個性が伝わって、賑やかな印象になります。「このスタッフさんは自分には合いそうだな」と、飼い主さんが判断する手助けにもなるはずです。
基本的に動物病院は、アットホームで温かみのあるところが好まれる傾向にあります。人間味のあるプロフィールページを充実させて、自分の動物病院の個性をより強くアピールしましょう。
自分のプロフィールを一度見直してみると、これまで気付かなかった自分の強みに気づくことができておすすめです。人前での自己紹介が苦手な方も、ホームページのプロフィールを完成させることで、自己紹介時に何を話せば良いのか、なんとなくつかめるようになります。新年のホームページリニューアルに向けて、一度見直してみてはいかがでしょうか。