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一般的に人が動画広告を視聴する時間は10~15秒、チラシや看板広告に至っては0.6秒見るかどうかと言われています。この短時間で人を惹きつけるためには、どのようなタイプの広告であっても工夫が求められます。最近は動画広告も多く見られますが、その中には「結局何が言いたかったの?」と思えるものも少なくありません。初めて広告を作る人ほど、広告づくりの基本を忠実になぞっていきたいものです。

今回は動物病院の広告に取り入れたい要素を紹介します。

広告を打つなら知っておきたい「メリコの法則」とは

広告業界の有名な法則として「メリコの法則」があります。これは、アサヒスーパードライのパッケージなど、数々のヒット商品を手掛けたコピーライター・伊吹卓さんの言葉です。

メリコの「メ」は、「目立つ」。「リ」は「理解しやすい」、そして「コ」は「好感が持てる」を表しています。この三つの要素を満たしたキャッチコピーや広告は当たりやすいということです。

確かに、どんなに魅力的な商品でも、広告の存在に気づいてもらえなければ、売上アップは期待できません。好感を持ってもらうことは、言わずもがな必須です。

そして、この3つの中でも、「リ」はとりわけ重要と考えます。広告の中でも看板広告やダイレクトメールは、紙一枚で勝負しなければなりません。そこに商品の魅力が伝わる要素をふんだんに詰め込む必要がありますよね。自分が今出そうとしている商品にはどのような魅力があるのか、どのような特徴があるのかを、必ず広告には盛り込むようにします。初めての広告で、この3つの要素すべてを取り込むのが難しいのであれば、まず「リ」を優先してみてください。 

わかりやすく魅力的な広告の作り方

camera studio set up

広告に取り込みたい要素がわかったところで、ここからは実際にどのような内容を取り込むべきか、工夫のポイントを紹介します。

具体的に感じられる効果を必ず取り入れる

デザインがオシャレだったり価格が安くても、結局効果が見られなければその商品は魅力的とは言えません。たとえば犬用のシャンプーやトリートメントでもワンちゃんのフケや汚れが落とせなければ、いずれは手にとってもらえなくなるでしょう。

そのことを考えこの商品を購入することで得られる効果を具体的に示しましょう。まるまるが何パーセントアップする。まるまるパーセントの飼い主さんが満足。など説得力のあるキャッチコピーを取り入れると飼い主さんに意識してもらうことができます。

ただしキャッチコピーにも表記にも注意が必要です。以前景表法や薬機法に関するブログを発信しましたがちょっとしたフレーズが法律違反にあたる恐れもあります。そのためコピーを考える時には必ず法律を確認しましょう。他院との比較、他社との比較も法律違反にあたる恐れがあります。 

広告のキャッチコピーの重要性については、以下の記事で触れていますのでぜひ読んでみてください。

関連記事:動物病院の広告ではキャッチコピーを何よりも大切にしよう

欲しい効果プラスアルファを広告に取り入れよう

購入した商品に効果を感じることを、飼い主様は当たり前と考えます。確かに、ワンちゃんの毛並みをきれいにしたくてシャンプーを購入したのであれば、きれいになるのは当たり前ですよね。効果を感じただけでは、他社の商品と差別化はできません。広告を見ても、「よくあるやつだな」で終わってしまうでしょう。

そこからさらに引き付けるようなプラスアルファを広告に記載しましょう。おしゃれなパッケージデザインでもいいですし、価格を見直すのもありです。お得なキャンペーンを実施して、特別価格を広告に記載すると食いつきも変わってきます。基本的な効果にプラスアルファがあると、人はうれしくなるものです。ぜひ今ある商品に付加価値をつける工夫をしてみてください。 

レイアウトにも気をつける

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ここまで考えることができたら、次に「メリコの法則」を意識してみましょう。どんなに魅力的な商品であっても、気づいてもらえなければ意味がありません。パッと目を引く、魅力的な広告づくりには、斬新なデザインや優れたキャッチコピーが求められます。

配色によっても、広告の印象は変わってきます。動物病院の広告と言うと白や緑など、クリーンな印象の色遣いが多く見られますよね。これらは無難と言えば無難ですが、目新しさという意味ではやや弱いため、少し変えてみるのも良いでしょう。デザインで差をつけたいということであれば、プロのデザイナーもしくは絵の得意なスタッフに依頼をしてみると良いです。

洗練された印象の広告はそのままあなたの動物病院のイメージへと結びつき、「おしゃれな動物病院だから一度行ってみたい」などと飼い主さんに思ってもらえるかもしれません。

広告のレイアウトについては、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:広告画像の上に文字を載せるのはNG?効果的なレイアウトとは

動物病院の広告媒体別!効果的なアプローチと戦略

動物病院の広告戦略を考える際、どの媒体を使うかによって、そのアプローチも大きく変わってきます。それぞれの媒体の特性を理解し、ターゲットとする飼い主さんに最も響く方法を選びましょう。

地域密着型の動物病院向きのチラシ・DM広告

地域に根ざした動物病院にとって、チラシやDM広告は今も有効な集客手段です。飼い主さんが短時間で情報を理解できるよう、デザインには工夫が必要です。病院の場所がすぐにわかる地図、利用しやすい営業時間、そして緊急時にすぐかけられる電話番号は、特に目立つように配置しましょう。

さらに、「初回限定割引」や「健康診断キャンペーン」のような限定キャンペーンを明確に打ち出すことで、飼い主さんの行動を促す効果が期待できます。手元に残るチラシは、家族での検討材料にもなり、来院のきっかけを作りやすいはずです。

DMの作り方については、以下の記事を参考にしてください。きっとお役に立ちますよ。

関連記事:動物病院がDM(ダイレクトメール)を送るときには読んでもらえる工夫がマスト

視覚で訴求できるSNS動画広告・YouTube広告

現代において、SNS動画広告やYouTube広告は、動物病院の魅力を多角的に伝える強力なツールです。動画広告では、冒頭の数秒で視聴者の心をつかむことが非常に重要です。感動的なペットと飼い主さんの触れ合い、獣医師やスタッフが動物たちに優しく接する様子など、感情に訴えかけるストーリーテリングを取り入れましょう。

病院の清潔な雰囲気や、親しみやすいスタッフの表情を動画で伝えることで、来院前の飼い主さんの不安が和らぎ、信頼へとつながるでしょう。このように、視覚と聴覚に訴えかける動画は、言葉だけでは伝えきれない病院の温かさや専門性を効果的に伝えてくれるはずです。

ストーリーテリングの重要性については、以下の記事が参考になりますよ。

関連記事:広告にはストーリーが重要!商品やサービスの経歴はどんどん見せていこう

継続的に使いたい看板・Webサイト

看板やWebサイトは、動物病院にとって「常に情報を発信し続けるメディア」としての役割を担います。病院の顔となる看板は、視認性を最優先し、診療時間や休診日、緊急時対応の有無など、重要な情報が一目でわかるようにシンプルにまとめましょう。

一方でWebサイトは、病院のサービス全般、専門分野、獣医師やスタッフの紹介、アクセス方法、最新のお知らせなど、飼い主さんが知りたい情報を全体的に掲載する場です。いつでもアクセスできるウWebサイトは、飼い主さんが自宅でじっくりと病院を選ぶ際の重要な判断材料となり、いざという時に頼れる存在としての安心感を提供します。

 

広告に取り入れる要素はさまざまで、何を取り入れようか迷ってしまいそうです。広告の知識がない獣医師であればなおさらです。だからこそ最初は基本に立ち戻り、広告に取り入れる最低限の事項を整理してみてください。方向性が固まってくるはずです。

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